Category : 安倍政権
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■出来損なひの「愛国教育者」と出来損なひの「保守」総理
 籠池氏も安倍首相も「教育勅語」の精神とは無縁である





 「森友学園」の国有地売却問題が騒がれ始めた頃、テレビに映し出される籠池泰典氏をを見てゐて、私は実に不思議な感を覚えた。

 マスコミは国有地大幅値下げの疑惑とともに、幼稚園における教育勅語の暗唱など森友学園の「愛国教育」を盛んに攻撃してゐる。

 しかし私には籠池泰典といふ人物と教育勅語がどうしても結びつかない。

 これは、教育勅語の精神ともつとも対極に位置する人物ではないのか?

 籠池泰典といふ人物の顔つきや語り口はまるで「悪徳」不動産屋を思はせる。

 地方議員の選挙事務所なんかに行くと、よくこんなタイプの男がゐて、候補者よりもデカい顔をして事務所を取り仕切つてゐたりする。

 3月23日の国会証人喚問でも、籠池氏の口から吉田松陰とか松下村塾といふ名前が飛び出したが、私はこの人物が吉田松陰の著述を読んだことがあるとは到底信じられない。

 それなら、籠池氏は「保守」の思想も信念もないのに、「保守回帰」の流れに便乗して愛国教育ビジネスに参入した単なる商売人なのかというといふと必ずしもさうでないらしい。

 過去に拉致問題などに関はつゐたことは事実のやうだし、稲田朋美防衛相との関係が険悪化したのも、「やり方が生ぬるい」と稲田氏に大量のファクスを送りつけたのが原因といはれる。
 
 国会の証人喚問で籠池氏は、安倍首相の「ファン」であり、保守政治家として敬愛してきたと語つた。

 籠池泰典と安倍晋三といふ人物に共通するのは、二人とも「保守」を自認してゐるといふことである。

 しかし「保守」を自認してゐるからといつて、その人物が「保守」とは限らない。

 かつて三島由紀夫は、国を守るとは自分を守ることだといつた。

 国の名誉を守ることと自分の名誉を守ることは同じだといふ意味である。

 国有地取得疑惑で発言を二転三転させて恥ぢない人間や、過去の発言を180度転換して謝罪談話を連発して恥ぢない総理大臣が「保守」であるわけがない。

 この二人に共通することがもうひとつある、それは、悪い女房を持つたといふことだ。

 片や教育事業の「戦友」であり、片や総理大臣の「家庭内野党」といふ存在であるが、双方とも亭主の足を引つ張るといふ点ではよく似てゐる。

 森友学園の幼稚園で園児の保護者との間でトラブルを起こしてきたのはもつぱら「戦友」女房の方だ。総理大臣の「家庭内野党」女房については説明するまでもない。

 森友学園騒動の本質は国有地取引をめぐる不正疑惑である。騒動を引き起こしたのがたまたま、出来損なひの「愛国教育者」と出来損なひの「保守」総理、その出来損なひの女房たちだつたといふにすぎない。教育勅語は何の関係もない。

 


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■安倍謝罪外交の集大成としての真珠湾訪問(続)



 アメリカ議会で謝罪した前科持ちの安倍首相
 戦争の哀れな敗者を演じてくれるのを期待するトランプ
 



  安倍首相の真珠湾訪問はオバマ大統領の広島訪問とのバーターだといふ見方がある。

 馬鹿馬鹿しい、一体どこがバーターなのだ。

 形式上はバーターのやうに見えるが、オバマ大統領の広島訪問と安倍首相の真珠湾訪問との「取引」は実質的にはバーターなどではありえない。

 オバマ大統領の広島訪問は文字通りただの訪問だつたが、安倍首相の真珠湾訪問は「謝罪」だからだ。

 オバマ大統領の広島における長々とした演説は噴飯物だ。

《71年前の明るく晴れ渡つた朝、空から死神が舞ひ降り、世界は一変しました。閃光と炎の壁がこの街を破壊し、人類が自らを破滅に導く手段を手にしたことがはつきりと示されたのです。》

 広島があたかも天災に遭遇したかのやうな、日本を舐め切つたこの言ひ草!

 広島に惨禍をもたらした直接の当事者のことには一言も触れずに、広島の原爆惨禍を人類の悲劇と称し、このやうな悲劇を二度と繰り返さないようにしようと述べ立て、あとはひたすら平和教の説教を垂れたのだ。

 「核兵器なき世界を追求しなければならない」といひながら 「この『死の道具』が狂信的な者たちに渡らないやうにしなければならない」と核保有国の核独占体制維持を抜け目なく宣言するといふレトリック。

オバマの演説は原爆とアメリカとの関係を徹底的に遮断するところから成り立つてゐる。

 オバマが欲したのは、現職米大統領初の広島訪問といふ「レガシー」を残すことだけで、広島を利用して平和愛好国アメリカを世界にアピールするといふオバマの目的は十二分に達成された。

 安倍首相も真珠湾を訪問して日米「和解」を演出し、平和の貴さを世界にアピールするのではないかといふ人もゐるかもしれないが、お門違ひも甚しい。

 オバマ大統領は広島訪問の前も後も、原爆投下の責任問題など言及したことはない。

 他方、安倍首相はどうか?

 この人、アメリカに対して日米戦争について謝罪した「前科」があることを忘れてはならない。

 安倍首相は平成27年4月にアメリカの上下両院合同会議において、稚拙な英語で次のやうに演説した。

《先刻私は、第二次大戦メモリアルを訪れました。(中略)金色の星は、自由を守つた代償として、誇りのシンボルに違ひありません。(中略)歴史とは実に取り返しのつかない、苛烈なものです。私は深い悔悟を胸に、しばしその場に立つて、黙祷を捧げました。》

 外務省訳の「深い悔悟」は英語の原文では、
 deep repentance
 となつてゐる。

  repentanceは、「後悔」「悔い改める」といふ意味だから、日本のやつた戦争を「悔い改める」と言明したわけだ。、

 安倍首相は日米戦争についてこのやうに謝罪した上で、大東亜戦争についても言及した。

《戦後の日本は、先の大戦に対する痛切な反省を胸に、歩みを刻みました。自らの行ひが、アジア諸国民に苦しみを与へた事実から目をそむけてはならない。これらの点についての思ひは、歴代総理と全く変はるものではありません。》

 「痛切な反省」

 「アジア諸国民に苦しみを与へた事実」

 絵に描いたやうな日本侵略史観を、並み居るアメリカの上下両院議員たちにご披露してくれたわけである。

 安倍首相は帰国後、上下両院合同会議で18回のスタンディングオペレーションを受けました、なんてくだらないことを自慢してゐたけれど、アメリカの議員たちがスタンディングオペレーションをするのは当たり前だ。日本の総理大臣がアメリカ国民に謝罪してくれたのだから。

 オバマ大統領と安倍首相の共同記者会見では、安倍首相そつちのけで、記者の質問はボルチモアで起きた黒人暴動に関してオバマ大統領に集中した。

 アメリカの記者たちも、日本から来た総理大臣が「歴史修正主義者」どころか、アメリカに従順な忠犬ポチ公にすぎないことをよく理解してゐたのだ。

 さて、日米戦争についてアメリカ国民に謝罪した前科のある日本の総理大臣が、戦争の発端となつた真珠湾を訪問すると、どういふことになるか?

 真珠湾攻撃に repentance の気持ちを表明するために真珠湾を訪問したと受けとられるのは目に見えてゐる。

 アメリカ国民は当然さう考へる、世界各国もさう考へる。

 次期大統領のトランプもツイッターで、安倍首相の真珠湾訪問を歓迎すると表明した。アメリカが戦争の勝利者であることを世界に誇示できるからだ。

 トランプは正直である。

 きつと、この日本のお坊ちやん総理がハワイで戦争の哀れな敗者を演じてくれるのを期待してゐることだらう。

 オバマとトランプの考へ方は共通するところが少ない。

 しかし安倍首相の真珠湾訪問は、オバマも歓迎し、トランプも歓迎する。

 日本の総理大臣がアメリカにペコペコするのを見るのが好きなのは、民主党の大統領も共和党の大統領も変はらないのである。


    (この項続く)





■安倍謝罪外交の集大成としての真珠湾訪問


 安倍謝罪外交の集大成としての真珠湾訪問
 対プーチン屈辱外交から目をそらせる細工
 今度はトランプに媚を売る安倍お子様ランチ外交

 


 安倍首相の真珠湾訪問の意図ははつきりしてゐる。

 来るプーチンとの北方領土会談で、安倍首相がプーチンのいいやうに操られてきたことが露見し、これまでプーチンにすり寄つてきた安倍首相の面目が丸つぶれになる。

 対ロ外交の惨敗からなんとしても国民の目をそらせなければならない。さうだ、真珠湾へ行かう。

 まあ、こんな具合に真珠湾訪問が決まつたんだと思ふ。

 プーチンとの首脳会談では、日本は北方領土への巨額の経済支援のほか、ロシアの銀行への巨額融資まで抱き合はせの大盤振る舞ひが約束させられる。

 その見返りはなにもない。二島返還をエサにして、日本から金を出させるといふロシア伝統のお家芸にお坊ちやま安倍晋三はまんまとひつかってしまつたわけだ。


 プーチンの巧言に乗せられ、プーチンになめられきつて、対ロ外交に惨敗したとあつては、安倍首相はとても解散総選挙なんか戦へない。

 そこで頭にひらめいたのが、真珠湾訪問というプランだつた。

 安倍官邸からは早速、御用マスコミにこんな宣伝が盛んに流されれてゐる。

 真珠湾で安倍首相はオバマ大統領とともに並び立つて献花し、日米首脳会談を行ふ。日本の首相が日米戦争の象徴である真珠湾を訪問することで、日米の「和解」とともに日米同盟の絆をロシアと中国に見せつける―といふものだ。

 米次期大統領のトランプも、選挙戦中に、真珠湾では米国人が何千人も殺されとか吠へてゐたから、真珠湾訪問はトランプも歓迎してくれるだらう。

 真珠湾に行けば、プーチンにもて遊ばれた北方領土交渉もうやむやにできるし、おつかないトランプへのご機嫌とりにもなるし・・・・。

 いかにもお子様ランチ総理の考へさうなことである。

 (この項続く)
●「戦後70年談話」などやめてしまへ(4)


 「10年ごとに出す必要もない」といふ自虐談話先輩首相のお言葉




 小泉元首相が、戦後70年談話について報道陣から「総理としてどうあるべきか」と聞かれ、「別に10年ごとに出す必要もないと思ふ。騒ぎすぎだ」と答えたといふ。

 「別に10年ごとに出す必要もないと思ふ」といふ小泉氏の意見は、何の前提もなければ、全く正しいとしかいいやうがない。「戦後70年談話」などやめてしまへ、といふ当コラムの趣旨にも合致する。

 ただ問題なのは、「別に10年ごとに出す必要もない」と言つてゐる人物が、戦後60年にあたり、戦後50年に出された村山自虐談話をなぞつた談話を発表して、10年ごとに日本国首相が自虐談話を出すといふ悪例をつくつた御当人だといふことだ。

 「別に10年ごとに出す必要もない」といふのは、「10年の区切りだからつて、オレみたいに、侵略戦争のお詫びと反省を盛り込んだ談話なんか出す必要はないよ」といふ小泉氏の反省の弁なのだらうか?

 そのやうなことはありえない。侵略戦争のお詫びと反省を盛り込んだ談話を出したことを反省してます、なんていふ御仁ではない。

 首相を5年もつとめながら、今は反原発運動の先頭に立ち、、日本を救ふには原発をゼロにするしかないと狂信する環境カルトと化した元首相にとつて、自分が首相在任中に侵略戦争のお詫び・反省談話を出して日本侵略史観を世界に拡大・定着せしめたことなど、遠い過去の、どうでもいいことなのだ。

 この小泉発言を伝へ聞いた菅官房長官は記者会見で、「ご自身が出しておいて、なぜ言ふのかと思ふ」と「不快感」を示したさうな。

 菅官房長官はなぜ「小泉先生のご意見として有難くお聞きします」と言はなかつたのか?
 
 この官房長官発言を少しばかり補つてみよう。

 「ご自身が(戦後60年の自虐談話を)出しておいて、なぜ言ふのかと思ふ。安倍首相にだつて(戦後70年の自虐談話を)出す権利はある」

 安倍首相に忠実なのはいいとしても、菅官房長官は、自分の言つてゐることの意味が分かつてゐるのだらうか?

 

●安倍首相「名ばかり外交」の代償(3) 

 危機管理能力ゼロの安倍官邸
 イスラム国人質殺害事件で何の役にもたたなかつた「日本版NSC」


 フランスでシャルリー・エブド襲撃テロ事件が起きた1月7日、総理官邸の筋向いの内閣府別館にある国家安全保障局には外務省、防衛省、警察庁などの担当者が集まり、情報の収集と分析にあたつた。

 政府の外交・安全保障政策の司令塔といふ触れ込みで一昨年発足した国家安全保障会議(日本版NSC)。国家安全保障局は国家安全保障会議の事務局で、それまで各省庁に分散してゐた外交・安保、危機管理などの情報を一元的に集約・分析するのが仕事だ。

 国家安全保障会議には4大臣会合、9大臣会合、緊急事態大臣会合といふ3種類の大臣会合があり、テロや領海侵犯などの緊急事態には、必要と認める大臣を招集して緊急事態大臣会合を開き、迅速・適切な対処措置を総理に建議する―とまあ、一応さういふ仕組みになつてゐる。

 シャルリー・エブド襲撃テロ事件が発生した際も、国家安全保障局が情報を収集分析して、何らかの情報が官邸首脳部にもたらされたと思はれる。しかし、国家安全保障局がどんな情報を官邸に上げたにせよ、結果的には何の役にもたたなかつた。なぜなら、肝心の安倍首相が、「こんな時期に中東に行けるオレはツイてゐる」と、中東情勢の緊迫化を逆に歓迎してゐたのだから。

 日本版NSCはいつてみれば、日本最高のインテリジェンス機関である。それなのに、今回のイスラム国による日本人人質殺害事件ではさつぱり機能した形跡がない。

 2月5日の参議院予算委員会で、民主党議員が政府に、イスラム国の日本人人質殺害予告があつた1月20日より以前に、国家安全保障会議で中東情勢について議論が行はれたことがあるか、と質問した。

 それに対して、国家安全保障局の内閣審議官が、1月9日に国家安全保障会議が総理官邸で開催された。この会議で、中東情勢についてISIL(イスラム国)が脅威になつてゐるといふ認識のもとに協議が行はれたと答弁した。協議内容について民主党議員が質したが、地域情勢に関する議論の詳細については差し控へさせていただく、と政府側が答弁。民主党議員の再三の追及にも、審議官は同じ答弁を繰り返したため審議はたびたび中断したが、結局、政府側は中東情勢の議論の詳細は差し控へさせていただく、で押し切つてしまつた。

 シャルリー・エブド襲撃テロ事件が起きたのが1月7日。国家安全保障会議が開催された1月9日と言へば、その2日後だ。

 たしかに国家安全保障会議は1月9日に後開催されてゐるが、この会議で協議されたといふイスラム国の脅威なるものが、安倍首相の心中になんの影響も与へなかつらしいことは、翌10日からの連休に、「中東歴訪と通常国会に向けて英気を養ふ」と、箱根のゴルフ場で世耕官房副長官らとゴルフに興じ、母親らと食事をしたりして、山梨の別荘でくつろいでゐたことからもうかがへる。

 安倍首相の中東訪問の予定が決まつたのは、12月14日の衆議院選挙投開票日の直後である。16日に外務省の斎木次官、杉山外務審議官、上村中東局長らが官邸を訪れてゐて、この時1月の中東訪問について安倍首相の了承を得たと思はれる。第三次安倍内閣は12月24日に発足するが、その前から、第三次安倍内閣の最初の外遊として中東歴訪が決まつたといふ報道記事が流れ始める。

 中東訪問を10日後に控へた1月6日、おそらく中東訪問の最終調整だらう、斎木次官、上村中東局長ら外務省幹部が官邸を訪れてゐる。ここに至つて、安倍首相には、総選挙で大勝した余勢をかつて中東に飛び、26億ドルの支援(うち2億ドルが対イスラム国関連)をブチあげる世界の指導者といふイメージが確固たるものになつたはずである。翌日発生したフランスの週刊紙テロ事件を安倍首相が「奇貨」と受けとめたといふのも驚くにあたらない。
 

プロフィール

tensei211

Author:tensei211
ちば・てんせい。ジャーナリスト、政治評論家。フェミニズム論、天皇論を中心に執筆活動を展開してゐる。

北海道芦別市生まれ。千葉県在住。

フェミニズム論をまとめた著作として、『男と女の戦争―反フェミニズム入門』(展転社)など。フェミニズム関係の共著に『男女平等バカ』(宝島社)、『夫婦別姓大論破』(羊泉社)などがある。

執筆には、正仮名遣ひ(歴史的仮名遣ひ)を用ゐる。

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