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◆「一票の格差」違憲無効訴訟ゴッコ(十九)

 ●国民にウソを垂れ流すペテン師升永英俊(その3)

  アメリカ大統領選挙の「1票の格差」は3.7倍!



  
 《国民にウソを垂れ流すペテン師升永英俊(その2)》の続きを書きたい。

 「月刊日本」平成25年6月号に《「違憲国会議員」のデタラメを許すな》といふタイトルで、升永英俊のインタビュー記事が載つてゐる。 
 
  ここでまづ松永英俊は、日本=非民主主義国家説を開陳する。
 
《 日本国憲法には、主権者である国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて、三権、すなわち司法、立法、行政の三権を行使すると書かれている。「正当な選挙」を実現するためには、「一人一票」という前提が必要不可欠だ。しかし、現状では、国民の大多数が一票未満の選挙権しか持っておらず、少数の国民によって多数の国会議員が選ばれている。これではとても民主主義国家とは言えない。》

 次いで、彼が崇拝してやまない「民主主義国家」アメリカの選挙制度を礼賛してかう言ふ。

《2012年のアメリカの大統領選挙は、オバマ氏が総投票数の50・4%を、ロムニー氏が48・1%を得票したため、オバマ氏の勝利となった。これは「一人一票」という前提から考えれば当然のことだ。仮に、得票数では敗れましたが一票の価値が違うのでロムニー氏の勝利です、などと言われれば、小学生でも「オカシイ」と思うだろう。
 「一票の住所差別」という不条理を正すこと、日本を本当の意味での民主主義国家に変えること。私の目的はそれに尽きる。》

 アメリカの大統領選挙には一票の格差なんて存在しない、といひたいらしい。本当だらうか?

 アメリカ大統領選挙は直接選挙ではない。有権者は各州に割り当てられた「選挙人」(全米で535人)を選ぶ間接選挙である。選挙人は少ない州で3人、最も多いカリフォルニア州で55人。その州で一票でも多い候補者がその州の選挙人枠をすべて獲得するといふシステムだ。

 周知のやうに、アメリカ大統領選挙ではこの各州の選挙人枠が選挙戦の動向を大きく左右する。選挙人が少ない州でいくら勝つても、カリフォルニア州(55人)やテキサス州(38人)、ニューヨーク州(29人)、フロリダ州(29人)など選挙人枠の大きな州を落とせば勝利はおぼつかない。だから、選挙戦の後半になると、共和・民主両陣営とも大選挙人枠州にテコ入れを始める。これもよく知られてゐる事実だらう。

 選挙人枠はほぼ固体化してゐるけれども、州内の人口は当然ながら変動する。従つて、選挙人1人当たりの人口も変動する。
 
 選挙人1人当たりの人口は、最も少ないワイオミング州(約18万人)を1とすると、最も多いニューヨーク州(約67万人)は3.7。

 実に3.7倍もの格差があるではないか! 3倍以上の格差がある州は17州もある。

 日本の衆院選の一票の格差どころではない。

 これで、《一票の価値》が同じなんてどうしていへるのだらうか? 

 アメリカ大統領選挙から各州の選挙人制度を取つ払つてしまへば文字通り直接選挙で、一票の格差は生じやうがない。が、アメリカは建国以来の伝統である選挙人制度を頑なに変へようとしない。

 選挙人制度が続く限り、アメリカ大統領選挙から「一票の格差」は消滅しない。子供でも分かる算数だと思ふ。

 このアメリカ真理教の教祖様、小学生にもバレるやうな御託を平気で並べ立てるから誠にタチが悪い。

 (この項続く)
 

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◆「一票の格差」違憲無効訴訟ゴッコ(十八)

  高裁判決は最高裁判決のコピペ
  違憲無効訴訟ゴッコの高裁判決最終回


 
 升永英俊一派の違憲無効訴訟ゴッコの高裁判決最終回で、仙台高裁秋田支部は請求棄却。

 これで升永グループと山口邦明グループが起こした計16件の参院選無効訴訟の高裁判決は終了。「違憲・無効」が1件、「違憲・有効」が2件、「違憲状態」が13件。

 平成22年の参院選で両グループが起こした計15件の訴訟は、「違憲・有効」が3件、「違憲状態」が12件だつた。

 今回の高裁・支部判決では、広島高裁岡山支部が「違憲・無効」判決を出したところだけが違つてゐる。広島高裁岡山支部のトンデモサヨク裁判長(片野悟好)がゐなければ、「違憲・有効」と「違憲状態」の内訳は前回の判決と変はらなかつたわけだ。

 愚劣極まる裁判だと改めて思ふ。「違憲・無効」と「違憲・有効」との違ひ、「違憲・有効」と「違憲状態」との違ひ、説明できる方ゐますか?

 「違憲・無効」と「違憲・有効」との違ひ。違憲なのになんで「有効」かといふと、無効判決が出された選挙区の議員だけがクビになると、他の選挙区の議員たちが無効選挙区の区割りを勝手に決めてしまふことになる。これは甚だ問題である、といふ理由。全議員一斉にクビになれば問題ないつてか?  

 「違憲・有効」と「違憲状態」の違ひ。「違憲状態」は、「違憲の問題が生じる程度の不平等状態にあつた」としつつも、「格差是正がなされなかつたわけではない」とか「国会の裁量権の範囲内にある」といふ理由で、「違憲」とはいへないといふもの。これも分かつたやうな分からないやうな理屈で、それなら、「違憲の問題が生じる程度の不平等状態にあつた」なんて余計なことを言はなければいいのだ。「違憲」でもない、「合憲」でもない、「違憲状態」といふヌエ的な言葉遊びも元はといへば最高裁が発案者なのだから高裁判事ばかり責めるわけにはいかない。

 結局、「違憲・有効」と「違憲状態」の高裁判決はすべて最高裁判決の口真似。高裁判決はみんな最高裁判決のコピペ。
 
 こんな愚劣な違憲無効訴訟ゴッコに裁判所がかかずりあふのは税金の無駄遣ひである。だれかそんな訴訟を起こしてくれないかな。



◆「一票の格差」違憲無効訴訟ゴッコ(十七)

 「違憲判決」常習犯から違憲訴訟魔に鞍替へした泉德治
  東京都議選無効訴訟で敗訴

 
 東京高裁と広島高裁松江支部で升永英俊一派の違憲無効訴訟ゴッコの判決(いづれも請求棄却)があつた今日(12月25日)、東京高裁では東京都議選の無効訴訟の判決があつた。

 原告は泉德治。このブログではおなじみの升永英俊の片腕にして、「違憲判決」常習犯の元最高裁判事が、6月の都議選で「1票の格差」が最大3・20倍あつたのはケシカラン、憲法違反だ、自分の住む練馬区の選挙は無効だと、訴訟に及んでゐたのである。

 判決は請求棄却。

 どこかの新聞が、泉德治が提訴した時、
《「憲法の番人」の役目を担った元最高裁判事が「一人の都民として提訴した」という異例の訴訟は波紋を呼びそうだ》
なんて書いてゐたけど、波紋なんか呼ぶわけがない。「違憲判決」常習犯が違憲訴訟常習犯に鞍替へしただけなんだから。

 東京都議選の判決(大竹たかし裁判長)は随分まともなことを言つてゐる。

《原告は千代田区の選挙区が格差の原因だと主張するが、特別区の住民の考えを都政に反映させるため代表となる議員を選ぶことには合理性がある。都議会には幅広い裁量があり、地域のバランスを取ることなどを考慮すれば許されないほど大きな格差とは言えない》

 公選法では、人口が少なくても一選挙区とする特例を条例で設けることができる。東京都ではこの規定に従つて、人口が少ない千代田区と島部をそれぞれ一選挙区とする特例を条例で定めてゐる。

 千代田区(定数1)と北多摩第三(定数2)との間で3・20倍の格差があるのはケシカラン―これが泉徳治の主張だつた。これを《地域のバランスを取ることなどを考慮すれば》と、至極真つ当な理由で一蹴した裁判長は偉かつた。

 都道府県議会選挙で5倍程度の格差なんて全国至るところに存在する。こんな訴訟にいちいち「違憲」だとか「違憲状態」判決なんか出したら、泉徳治のやうな違憲訴訟常習犯が全国に跋扈して手がつけられなくなる。

 
◆《婚活》に食ひ物にされる人たち
 《婚活》ブームの仕掛け人は超フェミニスト

 
 《婚活》パーティーで知り合つた男の意識を混濁させて、132万円のローレックス2個をクレジットカードで買はせてゐた女が捕まつたけど、《婚活》の世界ではこんなの氷山の一角にすぎない。

 《婚活》サイトを通じて出会つた男を女が銀座のデパートに連れて行く。男に10万円のハンドバッグや洋服を買はせる。「今日はこれで」と女はドロン。女はそのまま大黒屋に直行しハンドバッグや洋服を換金。女の携帯もメールも音信不通。これ、《婚活》パーティーなんかに来なくてもと思ふやうな美人がよく使う手口。

 一方、男のワルは《婚活》サイトを出会ひ系サイト代はりに利用。年収1000万円と書けば(もちろんウソ)、女からメールが殺到する。出会つて一回目でホテルに直行。年収300万円なら渋る女も年収1000万円なら即ホテルに直行してしまふ女心。

 《婚活》周辺ではこんなことが日常茶飯事。カモにされるのはウブな男と女。彼ら、彼女らは、今度こそ《いい女》《いい男に》にめぐり会へるのではないかと胸をときめかせながら《婚活》パーティーに出席する。そして、誰からも相手にされない絶望感を味はつて家路につく。

 《婚活》の世界は《カネ》と《計算》と《絶望》の世界だ。

 《婚活》パーティーや《婚活》サイトを通じた出会ひで幸福を手に入れた人たちと、《婚活》パーティーや《婚活》サイトで食ひ物にされた人たち、絶望に打ちひしがれた人たち。これらを比べれば、圧倒的に後者が多いと思ふ。

 でも、当然さうなるのが《婚活》の宿命なんだよね。

 そもそも、《婚活》ブームの火付け役たちは、男と女がいい結婚相手をにめぐりあへるやうにと思つて、《婚活》などと言ひ出したわけではない。《婚活》ブームの仕掛け人は超フェミニストなのだから。


(この項続く)

 

 
◆「一票の格差」違憲無効訴訟ゴッコ(十六)
 
 ―NHKのコピペ報道《仙台版》―


 

 升永英俊一派の違憲無効訴訟ゴッコ、今日の上演地は仙台高裁、東京高裁、福岡高裁宮崎支部の三か所。
         
 NHKのHPには、例の如くコピペ記事。下は仙台高裁判決の記事である。

《●1票の格差「違憲状態」 仙台高裁

ことし7月の参議院選挙で、選挙区ごとの1票の価値に最大で4.77倍の格差があったことについて、仙台高等裁判所は憲法違反の状態だという判決を言い渡しました。
一方で、選挙の無効を求めた訴えは退けました。

ことし7月の参議院選挙では、選挙区ごとの1票の価値に最大で4.77倍の格差があり、2つの弁護士グループが「あまりにも不平等で憲法に違反する」として、全国すべての選挙区を対象に選挙の無効を求める訴えを各地の裁判所に起こしています。
このうち、宮城・福島・山形・岩手・青森の東北の5つの県の選挙区を対象にした裁判で、仙台高等裁判所の木下秀樹裁判長は「投票価値の不均衡は違憲の問題が生じる程度の著しい不平等の状態だった」と指摘し、憲法違反の状態だったと指摘しました。
そのうえで「合理的期間内に是正がされなかったとまでは言えず、憲法に違反するとまでは言えない」として、選挙の無効を求める訴えを退けました。
7月の参議院選挙の1票の格差では、先月、広島高裁岡山支部で岡山選挙区の選挙を無効とする判決が出されたほか、これまでに8つの高等裁判所や高等裁判所の支部で、「憲法違反」や「憲法違反の状態」という判断が示されています。
全国各地の判決は今月26日までに言い渡されます。》

 さて、下が2日前の名古屋高裁判決を報じるNHK記事である。

《●1票の格差 名古屋高裁は「違憲状態」

ことし7月の参議院選挙で選挙区ごとの1票の価値に最大で4.77倍の格差があったことについて、名古屋高等裁判所は憲法違反の状態だという判決を言い渡しました。
一方で選挙の無効を求めた訴えは退けました。

ことし7月の参議院選挙では、選挙区ごとの1票の価値に最大で4.77倍の格差があり、2つの弁護士グループが「あまりにも不平等で憲法に違反する」として、全国すべての選挙区を対象に選挙の無効を求める訴えを各地の裁判所に起こしています。
このうち愛知・岐阜・三重の、3県の選挙区を対象にした裁判の判決で、名古屋高等裁判所の林道春裁判長は憲法違反の状態だとする判断を示しました。
一方で選挙の無効を求めた訴えは退けました。
7月の参議院選挙の1票の格差を巡っては、先月、広島高裁岡山支部で岡山選挙区の選挙を無効とする判決が出されたほか、18日、大阪高裁で憲法に違反するという判断が示されました。
全国各地の判決は今月26日までに言い渡されます。》

 名古屋と仙台と入れ替へただけの見事なコピペ報道。

 コピペ訴訟なんだから、コピペ記事ですんでしまふ。コピペゴッコの世界。

 別に愚生は、この訴訟を起こした連中のやうにヒマだから、コピペ記事のコピペをやつているわけではないので誤解のないやうに。コピペ記事を記録として残すことによつて、コピペ訴訟の正体をさらす。目的はそれ。だから、26日(高裁最後の判決日)まで、くだらない訴訟に付き合はされることになる。
◆「一票の格差」違憲無効訴訟ゴッコ(十五)


 大事件勃発で無視される「違憲無効訴訟ゴツコ」判決




 猪瀬直樹東京都知事辞任会見、王将フードサービス社長殺害と、デカいニュースが重なつた日。

 こんな日はマスコミも当然のことながら、他のニュースは格下げにし、扱ひを小さくする。

 升永英俊一派にとつて、運の悪いことに、今日は(今日も、か)「違憲無効訴訟ゴツコ」の判決日。この日は福岡高裁。請求棄却。原告の全面敗訴。

 テレビの昼のニュースは、「違憲無効訴訟ゴツコ」判決をほとんどスルー。NHKも無視。やつたところもほんの十秒程度。

 升永英俊一派は、こんな日に騒動を起こした猪瀬直樹や王将フードサービス社長殺害犯を深く恨んでゐるに違ひない。殺(や)るなら、ほかの日に殺つてくれ、つてか。(でも、この政治ショー、明日もあるんだよね)

 実際、このヒマ人たちが考へてるのはそんなことばかりだと思ふ。
 
 ヒマ人たちの「違憲無効訴訟ゴツコ」なんて、マスコミから相手にされなくなる日が早く来ないかなあ。















◆「一票の格差」違憲無効訴訟ゴッコ(十四)

 NHKのコピペ報道
 金太郎飴訴訟と金太郎飴報道




 またまた升永英俊一派の「違憲無効訴訟ゴツコ」の判決。今日は大阪高裁と名古屋高裁。ともに請求棄却。原告全面敗訴。

 名古屋高裁の判決を報じたNHKの記事は、嗤はせてくれる。

《ことし7月の参議院選挙で選挙区ごとの1票の価値に最大で4.77倍の格差があったことについて、名古屋高等裁判所は憲法違反の状態だという判決を言い渡しました。一方で選挙の無効を求めた訴えは退けました。》

《ことし7月の参議院選挙では、選挙区ごとの1票の価値に最大で4.77倍の格差があり、2つの弁護士グループが「あまりにも不平等で憲法に違反する」として、全国すべての選挙区を対象に選挙の無効を求める訴えを各地の裁判所に起こしています。このうち愛知・岐阜・三重の、3県の選挙区を対象にした裁判の判決で、名古屋高等裁判所の林道春裁判長は憲法違反の状態だとする判断を示しました。》

 これ、2日前にあつた名古屋高裁金沢支部と高松高裁の判決で、NHKが報道した記事のコピペなんだよね。下が2日前の記事。

《ことし7月の参議院選挙で、選挙区ごとの1票の価値に最大で4.77倍の格差があったことについて、名古屋高等裁判所金沢支部と高松高等裁判所はいずれも憲法違反の状態だという判決を言い渡しました。一方で選挙の無効を求めた訴えはともに退けました。》

《ことし7月の参議院選挙では、選挙区ごとの1票の価値に最大で4.77倍の格差があり、2つの弁護士グループが全国すべての選挙区を対象に選挙の無効を求める訴えを各地の裁判所に起こしています。このうち石川、富山、福井の3県の選挙区を対象にした裁判で、名古屋高等裁判所金沢支部の市川正巳裁判長は「違憲の問題が生ずる程度の投票価値の著しい不平等状態に至っていた」と指摘し、憲法違反の状態だという判決を言い渡しました。》

 ほら、高裁の名前が変はつてゐるだけ。

《憲法違反の状態だという判決を言い渡しました。》
といふウソもそのままコピペ。

 片や名古屋高裁金沢支部で、片や名古屋高裁だから、2日前の記事も名古屋の記者が書いて、今回は自分の記事をコピペしたのかな?

 まあ、記事をコピペしたくなる記者も気持ちも分からぬではない。なぜなら、原告の訴状自体が《コピペ》みたいなもんなんだから。

 数日前、ある雑誌のインタビューを受け、そこで私は、
《升永一派が起こしている裁判は言つてみれば金太郎飴訴訟》
 と話した。

 升永一派が参院選の全選挙区で起こしてゐる裁判は、すべて同じ。参院選全選挙区の選挙は無効―これが主張のすべて。私が、《金太郎飴訴訟》と呼ぶ所以。

 判決には、個々の選挙区の格差の問題など出てこない。だから記者も気楽だ。《違憲状態》の判決が出たら、《違憲状態》の判決の記事をコピペすればすむ。《金太郎飴訴訟》だから、お気楽な《金太郎飴報道》が蔓延するのも無理はない。

 《金太郎飴訴訟と金太郎飴報道》より、《コピペ訴訟とコピペ報道》と呼ぶ方がふさはしいかも。

 
◆「一票の格差」違憲無効訴訟ゴッコ(十三)

 「違憲無効訴訟」政治ショーにはびこるデタラメ報道



 升永英俊一派が起こした参院選「違憲無効訴訟」で、名古屋高裁金沢支部と高松高裁は16日、ともに選挙無効の請求棄却の判決。

 これを伝へるマスコミ報道のいい加減さとデタラメぶりにはあきれるほかはない。

 一番ひどいのがNHK。

《ことし7月の参議院選挙で、選挙区ごとの1票の価値に最大で4.77倍の格差があったことについて、名古屋高等裁判所金沢支部と高松高等裁判所はいずれも憲法違反の状態だという判決を言い渡しました。一方で選挙の無効を求めた訴えはともに退けました。》

 《憲法違反の状態だという判決を言い渡しました》だと。

 これを書いた馬鹿記者は判決文の読み方さへ御存じない。

 両判決の主文は次の通り。

1、原告の請求を棄却する。
2、訴訟費用は原告の負担とする。

 これだけ。原告完全敗訴の判決である。

《一方で選挙の無効を求めた訴えはともに退けました。》
 
 ほとんどアホである。なにが《一方で》だ。一番大事な主文が、《一方で》とまるで付けたり扱ひ。

 朝日新聞のデジタル版の記事もデタラメもいいところ。

《◆参院選、北陸3県も「違憲状態」 名古屋高裁金沢支部

「一票の格差」が最大で4・77倍だった7月の参院選をめぐり、弁護士グループが選挙の無効を求めた訴訟の判決が16日、名古屋高裁金沢支部であった。市川正巳裁判長は、対象の石川、福井、富山3県の選挙区について違憲の一歩手前の「違憲状態」と判断する一方、請求を棄却した。 7月の参院選をめぐっては、弁護士グループが全国14の高裁・支部で、47都道府県の選挙区を対象に訴訟を起こしている。》

《◆参院選の四国4県、一票の格差は「違憲状態」 高松高裁

「一票の格差」が最大で4・77倍だった7月の参院選は、法の下の平等を定めた憲法に違反するとして、弁護士グループが選挙の無効を求めた訴訟の判決が16日、高松高裁であった。山下寛裁判長は、対象の四国4県の選挙区について違憲の手前の「違憲状態」と判断する一方、請求を棄却した。 7月の参院選をめぐっては、弁護士グループが全国14の高裁と支部で、47都道府県の選挙区を対象に訴訟を起こしている。》

 この記事に出てくる、

《対象の石川、福井、富山3県の選挙区について違憲の一歩手前の「違憲状態」と判断する一方》
《対象の四国4県の選挙区について違憲の手前の「違憲状態」と判断する一方》

 といふのがウソ。判決は個々の選挙区について「違憲状態」と判断したわけでは毛頭ない。
 
 この記事を書いた記者は、升永英俊一派が起こした訴訟の中身を知らないのかね。

 升永英俊一派が起こした訴訟とは、参院選で、公職選挙法14条1項、別表第3にある参議院議員(選挙区選出)の定数配分規定が憲法14条1項等に違反し無効であるといふ選挙無効訴訟である。

 参院選の選挙区選挙はすべて無効、従つて、原告たちが住む選挙区の選挙も当然無効になるといふ論法だ。

 だから高裁も参院選選挙区選挙を総体として「違憲無効」かどうかといふ判断を下すのみ。《石川、福井、富山3県の選挙区》《四国4県の選挙区》について格差があるかどうかなんてはじめから検討の外。

 判決文の読み方のイロハさへ知らないこんなおバカ記者を増やすのも、升永一派の作戦だつたとすれば、その作戦は確実に成功してゐる。
 
 付言すると、最少の鳥取選挙区と比べた、北陸3県と四国4県の「格差」はこんな具合。

 ●富山1.86倍
 ●石川1.95倍
 ●福井1.35倍
 ●愛媛2・46倍
 ●香川1・72倍
 ●徳島1・35倍
 ●高知1・31倍

 かりに個々の選挙区の格差が問題だつたとしよう。しかし、いくらなんでも《1・31倍》や《1.35倍》なら、裁判所も「違憲状態」と言ふのは躊躇するんではないの。





◆「一票の格差」違憲無効訴訟ゴッコ(十三)

 ●国民にウソを垂れ流すペテン師升永英俊(その2)
 
  ペテン師が押し隠すアメリカの「一票の格差」事情
  6州における「一票の格差」はゼロ

 

 「一人一1票実現国民会議」代表にして、ウソを垂れ流し続けるペテン師、升永英俊の手口分析の続き。
 
《「1人1票の原則」が確立している米国では、例えば、ペンシルバニア州(State。人口・1280万人強)での連邦下院選の19個の選挙区間の「『最大人口差』は、なんと1人です。
 ところが、 「0増5減」案での『最大人口差』は、29万0574人! 人口比例選挙は、現に、よそのState(国)でやっています。日本で、やれない合理的理由はありません。 》

 連邦下院選で、ペンシルバニア州の19の選挙区間の「最大人口差」は、1人ださうだ。

 しかし、このペテン師、ここで、一番重大なことを隠してるんだよね。

 ・ワイオミング州
 ・ノースダコタ州
 ・アラスカ州
 ・サウスダコタ州
 ・デラウェア州
 ・モンタナ州
 
 では、ペテン師さんにお聞きしたい。これら6州における「人口差」は何人なんですか? 

 ウフフ・・・・隠さないで下さいよ。

 さう、正解は「ゼロ」ですね。

 ワイオミング州以下の6州における下院議員人数は1人。全州で1人を選出する全州一区の選挙区だ。だから、州内における「人口差」は「ゼロ」といふことになる。

 つまり、連邦下院選で、「人口差」が最少なのはペンシルバニア州の「1人」ではなく、これら6州の「ゼロ」が正しい。これら6州では「一票の格差」問題なんてはじから生じやうがない。

 だから、都合の悪い事実は押し隠す。アメリカにおける、全州一区の話が暴露されたら困るんだよね、このペテン師さん。
 
 日本の参院選で、全県一区の島根県では、有権者の中に「一票の格差」はあるか? ない。「ゼロ」である。当たり前だ。全県一区なんだから。

 アメリカにおける全州一区内において「一票の格差」が存在しないのも、日本の参院選における全県一区の選挙区内で「一票の格差」が存在しないのも理屈はまつたく同じ。

 そこに目を向けられたら困るから、アメリカにおける「全州一区」の話は封印する。そして、ペンシルバニア州のやうに州内で区割りがある選挙区の「選挙区間の格差」のみを取り上げて、《アメリカでは選挙区間の人口差はたつた1人》といふ歪曲捏造宣伝の材料としてもつともらしく利用する。これがペテン師の悪質な手口、その一。

 で、この悪徳弁護士、数々の訴訟で鍛へたであらう詭弁を駆使して、歪曲捏造宣伝のウソがバレないやうに、ウソの上にウソを重ねてゆくのだ。ちようど、犯罪者がウソの上にウソを重ねてゆくやうに。


 (この項続く)

 
◆「一票の格差」違憲無効訴訟ゴッコ(十二)

 ●国民にウソを垂れ流すペテン師升永英俊
 《アメリカでは「一人一1票の原則」が確立してゐる》といふウソ



「一人一1票実現国民会議」を率ゐる升永英俊を、私は「国民にウソを垂れ流すペテン師」と呼んではばからない。この稀代のペテン師の悪辣な手口を以下に暴いておみせしよう。

 升永英俊が、汚水の如く垂れ流すウソの最たるものは、アメリカでは「一人一票の原則」が確立してゐるというウソであらう。

 このペテン師、アメリカでの弁護士経験が長かつたものだから、その自分が《アメリカでは「一人一1票」が確立してゐる》なんて言ひ出せば、米国製憲法をいただく日本人をコロッと騙せると思ひ込んでゐるんだらうね、きつと。

 結論からいふと、アメリカでは「一人一票」なんて確立してゐない。確立してゐないどころか、日本以上にひどい「一票の格差」が蔓延してゐる。そもそもアメリカには建国当初から「一人一票の原則」など存在しない。

 アメリカで「一人一1票」が確立してゐる例として、ペテン師集団が好んで持ち出すのが、ペンシルバニア州の例である。

《「1人1票の原則」が確立している米国では、例えば、ペンシルバニア州(State。人口・1280万人強)での連邦下院選の19個の選挙区間の「『最大人口差』は、なんと1人です。

ところが、 「0増5減」案での『最大人口差』は、29万0574人! 人口比例選挙は、現に、よそのState(国)でやっています。日本で、やれない合理的理由はありません。 》

 こんな文章を読まされた日本人の90パーセントは、アメリカでは選挙区間の人口差はほとんどない、と錯覚させられてしまふ。そして、《日本の最大人口差は、29万0574人!なんてひどいんだらう》といふ話になつてしまふ。恐いね。

 でも、残り10パーセントの人は、これを読んで「なんか、をかしいな?」と感じると思ふ。

 さう、をかしいはずである。これ、稀代のペテン師升永英俊によつて考へ抜かれた詐欺的な文章なんだから。

 二重三重のカラクリが仕込まれた詐欺的な文章。

 カラクリの手がかりは、次のくだりにひそんでゐる。

《人口比例選挙は、現に、よそのState(国)でやっています。》

  
 (この項続く)
 ◆「皇后のあるべき姿」とはなにか
  《寄り添う》は週刊誌天皇制に媚びる宮内庁用語



 《女性週刊誌に堕した週刊新潮の皇室記事》の続き。

 週刊新潮の記事《「雅子妃」「紀子妃」の被災地ご訪問競争に「美智子さま」の苦言》に出てくる、次のやうな皇后の発言ほど私をびつくりさせたものはない。

《陛下と同時に人生を閉じることはできませんので、随分長い時間お話をさせて頂き、最終的には二人で決めたことです。》

 陵墓の合葬問題について、皇后が周囲にお話になつたとされる内容だ。

 これを読んで私は「エーッ、ホンマかよ」と思つた。「ホンマに皇后がこんなこと話されたのかいな?」

 これが事実なら大変だ。

 考へてもごらんなさい、「合葬」が検討された経緯を。宮内庁長官羽毛田信吾が昨年四月、天皇皇后の火葬と合葬を検討すると発表し、その一週間後、今度は次長が合葬を遠慮したいといふ皇后の意向を公表。結局、合葬は宮内庁にゲタを預ける形で、正式な検討議題とされたのである。
 
 天皇と皇后が《二人で決め》られなかつたからこそ、天皇と皇后の御意見の相違が無様な形で国民に露はになつてしまひ、合葬の検討がスタートしたのではなかつたか。

 この類ひの、《宮内庁関係者》なるものの話にはいつも眉に唾をつけて読むから、この宮内庁関係者の話も、皇后がそのやうな発言をなさるはずがない、ガセネタであると私も思ひたい。

 ところが、この《宮内庁関係者》は、こんなことも言つてゐるといふ。今回の表明において、皇后が最もお示しになりたかつたのは「妃のあるべき姿」だつた、と。

 《それは皇室における『妃』のありかたに他なりません。夫である殿下を常に立てるべき立場であり、決して同等ではない―。この点、両妃にいま一度のご自覚を促すべく、皇后さまは身をもって、範を示されたのです。》 

 つまり、皇后が合葬を遠慮したいといふ御意向を今回改めて公表したのは、皇后が天皇を「立てた」態度を両妃とも少しは見習ひなさいと「範」を示すためだつた、とこの記事はいひたいらしいのだ。

 ここで私は、先の宮内庁発表後、新聞の紙面に踊つた《寄り添う》といふ見出しを苦々しく思ひ起こす。天皇と皇后の御陵が《寄り添う》。

 御陵が《寄り添う》といふ気色悪い言葉は、宮内庁が発表した「今後の御陵およびご葬儀のあり方」の中に出てくる。

《○両陵の配置
 (1)一つの敷地に作る。
 (2)同一敷地内に寄り添うように配置する。
 (3)陵域全体を一体的に整備する。》

 同時に宮内庁が発表した「両陛下のお気持ち」によると、合葬問題に関する皇后の御意向は次のやうに説明される。
 
《 ただ、御陵の大きさや配置に配慮することで、ご自分方をはじめとし、せめて昭和天皇を直接間接にお身近に感じ上げている世代の方々が、昭和天皇、香淳皇后のお近くにお鎮まりになることができれば、とのお気持ちは皇后さまも陛下と共通してお持ちであり、その上で、用地の縮小という観点、また、合葬をとの陛下の深いおぼしめしにお応えになるお気持ちからも、皇后陵を従来ほど大きくせず、天皇陵のおそばに置いていただくことは許されることであろうか、とのお尋ねがあった。》

 《天皇陵のおそばに置いていただく》。この皇后のお気持ちの具現化を、宮内庁流に表現したのが《寄り添うように配置する》といふことになる。

 週刊誌天皇制が好きな宮内庁が、悪ノリして、マスコミが飛びつきさうな言葉を使つた。それが《寄り添う》の正体だ。

 しかし、天皇の御陵と皇后の御陵が《寄り添う》か、《寄り添》はないかなんて、御陵の本質とは何の関係もない。仁徳天皇陵には一体どなたの御陵が寄り添つてゐるといふのか。昭和天皇陵と香淳皇后陵は寄り添つてゐるのか、ゐないのか。

 《天皇陵のおそばに置いていただく》といふ皇后の《お気持ち》は理解できる。しかし、その《お気持ち》を国民の前に披瀝することとはまた別な話である。

 天皇皇后といへども夫婦である。夫婦の部分はある。《天皇陵のおそばに置いていただく》といふのは、夫婦の部分に属する事柄ではないだらうか。夫婦の部分に属する事柄を国民の前に公表されたこと自体、適切であつたとは言ひ難い。

 況してや、皇太子妃と秋篠宮妃に「範」を示されるために、この種のことを公表されるなど、あつてはならないことである。

 両妃に御意見がおありなら、お二人に直接お伝へすればよい。皇后と両妃との問題に国民を介在させるには及ばない。国民の間に無用の混乱と憶測を惹起するだけである。私には、御陵問題における皇后の御発言は「皇后のあるべき姿」からは遠いやうに思はれる。




 
◆女性週刊誌に堕した週刊新潮の皇室記事


 三島由紀夫言ふところの週刊誌天皇制を唾棄する私は、週刊誌天皇制の忠実な推進役である女性週刊誌の皇室記事を一切読まないが、週刊新潮の皇室関連記事だけはよく読む。それは週刊新潮の皇室記事がもつてゐる独特のスタンス、右でもない、左でもない、真ん中でもない、皇室ネタに対しても一般ネタを追ふときのやうな皮肉をきかせた切れ味で事実に迫る、そのスタンスが面白いからである。皇室を持ち上げるだけの記事、皇室をけなすだけの記事なんて読んでもしようがない。

 普段はコンビニで立ち読みするだけの週刊新潮も、皇室記事が載つてゐたので、早速買つて読んでみた。タイトルは《「雅子妃」「紀子妃」の被災地ご訪問競争に「美智子さま」の苦言》。失望した。「なんだこの記事は、一体いつから週刊新潮は女性週刊誌になつたんだ」

 記事の概略はかうだ。タイトルの如く(週刊新潮はタイトルをつけるのが本当にうまい)、皇太子妃と秋篠宮妃の「震災被災地ご訪問」に皇后が強い懸念を抱かれてゐて、先の陵墓問題に関する発表にも、両妃へのメッセージが込められてゐる―。

 震災以来の、両妃の震災関連行啓競争について、《行くことはもちろんよろしいのですが、あのように、まるで競争する形で、というのは、いかがなものでしょうか》といふ皇后の感想が紹介される。

 皇后の懸念は、皇太子妃のみならず、秋篠宮妃にも及び、皇室への「過剰適応」とまでいはれる秋篠宮妃は《ちょっとやりすぎのところはありますね》といはれた由。
 
 秋篠宮家ではこんな具合に行啓日程が決まるといふエピソード。

《ご訪問の日程もすべて妃殿下が提案しておられました。“ここへ行くべきです”と、場所やタイミングまで殿下に示し、矢継ぎ早のご提案に殿下がためらいを見せようものなら、妃殿下は上目遣いでじっと凝視なさる。最後は殿下が折れ、妃殿下主導でことが進められるのです》
 
「皇室関係者」の口から語られる様々な両妃批判を紹介し、記事はかう続ける。

《東宮家のみならず、秋篠宮家でもまたご当主を差し置き、妃が実権を握っておられるといふわけだ。そんな現状から皇后さまも、先述した「畏れ多い」とのお言葉を用いて、“戒め”をご発信なさったというのである。同時に、これまで折に触れ“震災地にどこまでも寄り添う”と公言されてきた皇后さまのまなざしは、おのずと険しくなるばかり―。》

 皇后と、両妃のふるまひをこのやうに単純に対比させていいものかね、“震災地にどこまでも寄り添う”国母のやうな皇后に対し、専横なふるまひを続ける息子の嫁たち。女性週刊誌の手法そのもの。女性週刊誌はいつもこんな単純な色分けで皇室記事を仕立てあげてゐる。

 この記事を書いた記者さんは御存じないのかな。天皇の皇太子時代、行啓日程などを決める際、皇太子妃が強い発言力を有してゐたことを。そしてこんな皇太子妃の「専横ぶり」を週刊新潮がさんざん書きたててきたことを。天皇皇后におなりになつてからも然り。天皇は側近を通じて皇后におうかがひをたてるのを常とした。天皇と皇后の逆転した力関係は、週刊新潮の最も好きなテーマだつたはずだ。 

 その意味で、両妃は、皇后が築かれた「伝統」に則つて、ふるまはれてゐるといふ見方もできる。

 
◆「一票の格差」違憲無効訴訟ゴッコ(十一)

 ♪ きのうヒロシマ、今日はサッポロ ♪ 
  「違憲無効」政治ショーのドサ回り



 昨日の広島高裁に続き、札幌高裁が参院選「違憲無効」訴訟で、請求棄却。

 ♪♪ きのうヒロシマー 今日はサッポロー あすはナゴヤかフクオカかーー ♪♪

 なんだか、歌謡曲の文句みたいだな。でも、これつてやつぱり、裁判なんかじゃなくて、政治ショーなんだよね。「升永劇団」政治ショーのドサ回り、つて呼んだら怒られるかな(笑)

 升永劇団は、上演日程がこんなにたて込んでゐるから、政治ショーを演じる役者たちは西へ東へ大忙しだ。

 ◆「升永劇団」政治ショー日程(○は終演)

  ・11月28日 広島高裁岡山支部(○)
  ・12月5日  広島高裁(○)
  ・12月6日  札幌高裁(○)
  ・12月16日 高松高裁    
          名古屋高裁金沢支部
  ・12月17日 福岡高裁那覇支部
  ・12月18日 名古屋高裁
          大阪高裁
  ・12月19日 福岡高裁
  ・12月20日 福岡高裁宮崎支部
          仙台高裁
          東京高裁
  ・12月25日 広島高裁松江支部
  ・12月26日 仙台高裁秋田支部         
  
 上演地は計14箇所。16日は高松と名古屋、18日は名古屋と大阪、20日は仙台、東京、宮崎、と3箇所の上演。上演にあたつて、いつも首からプラカードを下げて出てくる大根役者(久保利英明)も体はひとつしかないから、一体どうするのかね。
          
     * * * * *

 政治ショーの日程を書き写してゐると、痛感する、こんなくだらない訴訟をあきもせず連発する連中は本当にヒマをもて余した人間たちに違ひない、と。ヒマがあつてもカネがなければ裁判は起こせないから、よつぽどヒマとカネが有り余つた人間たちの集団と思はれる。

 ヒマな金持ちたちが道楽でやる政治ショーなど、誰も見向きもしなくなる日が来ることを望みたい。
  
 









◆「一票の格差」違憲無効訴訟ゴッコ(十)

 失敗に終はつた升永グループの対広島高裁戦略
「違憲無効」の筏津裁判長にあたらなかつた不運



 参院選の違憲無効訴訟で、広島高裁(宇田川基裁判長)が5日出した判決は、請求棄却。升永英俊グループらを大いに失望させる結果となつた。

 広島高裁の判決は、最高裁の顔をたてて「違憲状態」と判示したものの、国会の定数是正状況は「立法裁量権の限界を超えると断定できない」といふ、至極真当な内容。

 これに対して、升永グループと山口邦明弁護士グループの弁護士たちは「ふぬけな判決だ」「色あせた判決だ」「不当な判決だ」「後ろ向きの判決だ」と不平不満タラタラ。

 升永一派をカリカリさせたのは、判決の中で、昭和22年に参議院議員選挙法が制定された当時の格差について触れたくだりと思はれる。

 当時の格差は最大で2.62倍だつたが、判決は「これを超えるような格差が残る改正では憲法上許されない」と述べた。逆にいふと、2.62倍を超えない格差は憲法上許容されるといふ見解である。

 升永一派にとつては、昭和22年当時さへ、参議院の格差は2.62倍あつたといふ事実はタブーなのだ。なぜなら。1対1、つまり1倍以上の格差はみな違憲無効だといふ升永一派の論理に従へば、戦後の参院選はすべて違憲無効だつたといふことになる。いまさら、戦後の参院選はすべて違憲無効だつたなんて叫べば、キチ●ヒ扱ひされかねない。お利口な升永一派はさすがにそんなことは言はない。だから、高裁の裁判長に、2.62倍を超えなければ大丈夫よ、なんてお墨付きを与へられたら困るのだ。

 今回の違憲訴訟が、 宇田川基裁判長のやうな「常識的」な裁判長の担当になつたことが、升永一派にとつての不運だつたといへる。

 升永グループと山口グループが、広島高裁に計3件の訴訟を集中させたのは理由がある。かれらは、衆院選違憲訴訟で「違憲無効」判決を出した筏津順子裁判長の係属になる確率を計算して、広島高裁に訴訟を集中させたに違ひない。

 衆院選違憲訴訟の時は、山口グループが筏津順子裁判長(第3部=民事)、升永グループが小林正明裁判長(第2部=民事)と分かれ、筏津裁判長はかれらの期待に応へる判決を出してくれた。ところが、参院選訴訟では、かれらの期待に反して、両グループの担当になつたのは広島高裁第4部=民事の宇田川基裁判長。

 夢よもう一度とばかり、広島高裁攻勢をかけたのはいいが、今度はなんと、第4部で併合審理。しかも、その裁判長たるや、堅実な判決で知られる「常識的」な宇田川基裁判長だつたとは。 

 参院選違憲訴訟で、升永グループは全高裁・支部に提訴してゐるが、山口グループは東京高裁以外で提訴してゐるのは広島高裁しかない。広島高裁ダブル提訴は、升永グループと山口グループが練に練つた戦略だつた。成功すれば政治ショーの最大の見せ場になるはずだつたのに、それが失敗に終はつてしまつたのはお気の毒といふしかない。

◆「一票の格差」違憲無効訴訟ゴッコ(九)


  戦後初の選挙無効判決を出した筏津順子裁判長と片野悟好裁判長との共通点
 広島高裁裁判長と広島高裁岡山支部裁判長



 広島高裁が、昨年衆院選の小選挙区の区割りを違憲と判示して、広島1区と2区の選挙を無効とする判決を出したのは今年3月25日のこと。

 広島高裁の筏津(いかだづ)順子裁判長は戦後初の選挙無効判決を下した裁判長として一躍時の人になり、この御年62歳(判決時)の女性裁判官について多くの記事が書かれた。筏津判事の職歴や過去の判決は十分すぎるほど紹介されたものの、それらの記事がたつたひとつ書かなかつたことがある。それは筏津順子裁判長と、違憲訴訟運動を繰り広げる升永英俊グループとの「関係」についてである。

 衆院選でやはり「違憲無効」判決を出した広島高裁岡山支部の片野悟好裁判長と、広島高裁の筏津順子裁判長は、ある共通点を有する。それは、過去の職場において、升永グループの天下り判事を上司に持つた、といふことである。

 升永グループ天下り判事と筏津順子裁判長との接点は、東京高裁と東京地裁にあつた。

 筏津判事は平成8年4月から9年3月まで東京地裁判事をつとめ、平成9年4月に東京高裁判事に昇格。平成11年3月まで在任した。

 彼女があこがれの東京地裁判事に就任した時、同時に東京地裁判事部総括として着任したのが、相良朋紀・前最高裁司法研修所所長といふお方。一方、東京地裁の部総括判事には吉戒修一といふ上司もゐた。

 そして、東京地裁判事から東京高裁判事に異動した時、東京高裁の部総括判事として今井功といふ上司がゐた・・・・。

 東京地裁時代の上司だつた相良朋紀判事、吉戒修一判事。そして東京高裁時代の上司だつた今井功判事。

 このお三方が、退官してからTMI総合法律事務所に天下り、現在、升永英俊グループの中核的存在として活躍してゐることは、前々回の片野悟好裁判長の記事に書いた通りである。


(この項続く)
プロフィール

tensei211

Author:tensei211
ちば・てんせい。ジャーナリスト、政治評論家。フェミニズム論、天皇論を中心に執筆活動を展開してゐる。

北海道芦別市生まれ。千葉県在住。

フェミニズム論をまとめた著作として、『男と女の戦争―反フェミニズム入門』(展転社)など。フェミニズム関係の共著に『男女平等バカ』(宝島社)、『夫婦別姓大論破』(羊泉社)などがある。

執筆には、正仮名遣ひ(歴史的仮名遣ひ)を用ゐる。

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