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■小保方晴子さんへの手紙(第五信)

 小保方晴子さんは世紀の「大詐欺師」たりうるか?



 冠省

 その後も、STAP細胞問題で、「マウスすり替へ」など新たな不正疑惑が次々に浮上し、果ては、小保方晴子さんの悩み相談に答へて歌手デビューさせる新聞まで現れて、世上、小保方さんの話題がたへることはありません。

 「マウスすり替へ」とは、若山照彦山梨大教授があなたに129系統のマウスを渡してSTAP細胞作製を依頼したのに、あなたから受け取つた細胞は別のマウスの細胞だつたといふものですね。

 理研はSTAP細胞論文の作成に関与した理研メンバーにはマスコミに一切しやべるなと緘口令をしいてゐますが、若山教授だけは不正疑惑発覚後も外部への発言を続けてゐるので、「マウスすり替へ」疑惑が明るみに出たわけです。理研の調査でも、新たな不正疑惑が発見されてゐるかもしれない。

 STAP細胞論文が、おびただしい捏造改竄盗用によつて構築された「世紀のデッチ上げ論文」となる可能性も出てきたことになります。

 貴女へのお便りのはじめに私は、STAP細胞論文で不正を犯した人が「世紀の大詐欺師」だつたら面白かつたのに、と不謹慎なことを申し上げましたが、「マウスすり替へ」まで露見してしまつたら、もしかして、あなたは「世紀の大詐欺師」たりうる資格を備へてきたといへるのでせうか?

 残念ながら(笑)、私の答へは、否、です。

 「世紀の大詐欺師」なら、こんな場合、ふてぶてしく居直つて、自分ははじめから世界中を騙すつもりでやつた、騙された奴らが悪い、といつて高笑ひすることでせう。そして居直りついでに、自分が見聞した他の研究者の悪事をバラすやうなこともやりかねない。

 あなたは今、理研の厳重な監視下にあるから外部に向かつて発言することなどできませんが、たとへ外部への発言が許されたとしても、このやうな「大詐欺師」的態度をとることなど思ひもよらないはづです。

 ネット上では2ちゃんねるの「生物板」の書き込みに注目が集まつてゐます。あなたのラボの様子が隠語混じりで面白をかしく書かれてゐる。

 「B6/129交配」だとか「129由来ES」だとか関係者でなけれが知りえない専門用語が頻出するので、ラボに出入りしてゐた研究者か、その研究者から又聞きした人間の書き込みであることは間違ひないやうです。

 ES細胞の混入については、小保方さんが入れたといふ記述もあり、第三者が入れたといふ記述もあります。おそらく大半はフィクションでせうが、研究室の大混乱ぶりと、来る日も来る日も実験に振り回されてわけがわからなくなつてゐる小保方さんの姿だけは事実に近いかもしれません。

 この書き込みを読んでの私の感想は、あなたは「世紀の大詐欺師」にはほど遠いといふことです。

 計画的な「確信犯」にしては行動があまりにも無防備で稚拙で、ドタバタしすぎてゐる。

 それから、「世紀の大詐欺師」であるためには単独犯でなければならないが、ここへきての私の疑問は、あなたの実行した多くの不正を本当に他の誰も知らなかつたのかといふ疑問です。

  あなたの不正の大半はあなたの単独行為ですが、これだけの不正、いや更に露見するであらう数多(あまた)の不正の1から10までを、誰にも気づかれずに隠し通すことができたと考へるのは、(失礼ながらあなたの才能では)無理があるやうに思はれるのです。

 そこで私が気になるのはやはりあのケビン・コスナー氏の存在なんですよね。

 そのことはまた改めて。

 
                           怱々


   平成二十六年三月二十八日

                       千葉展正

 小保方晴子様

                        

 




 
 
 

 
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■小保方晴子さんへの手紙(第四信) 

 ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストン


  
 冠省

 さて、今日は「ケビン・コスナー」氏のお話を致しませう。

 「ケビン・コスナー」氏とは、理化学研究所「発生・再生科学総合研究センター」(CDB)の笹井芳樹・副センター長のことですね。センターのナンバー2の実力者にして次期センター長候補者。今回のSTAP細胞論文の共同執筆者で、STAP細胞プロジェクトの事実上のトップといふお方。
 
 このケビン・コスナー氏が、「あなたをシンデレラにしてあげる」と小保方さんにささやいた―といふのが、今週刊誌をにぎわせてゐる「理研乱倫疑惑」ストーリーのやうです。

「ケビン・コスナー」も「シンデレラ」の話もネタ元はみんなネット上の書き込みですね。CDBの関係者とみられる人たちによる内部告発めいた書き込み。

 これらの書き込みによると、「僕はケビン・コスナーなんだよ」といふ笠井さんの言葉は部内でかなり知られてゐたやうに思はれます。

 でもなぜ、笠井さんが「ケビン・コスナー」を僭称していたのでせうか? たしかに笠井さんは写真で拝見するととてもハンサムですが、ケビン・コスナーばりの二枚目を気取つてゐたのでせうか?

 どうやら、これはケビン・コスナーが主演した「ボディガード」といふ映画と関係があるやうですね。

 「ボディガード」は、ケビン・コスナーと歌手のホイットニー・ヒューストンが共演し、世界的に大ヒットしたサスペンス満載のラブストーリーです。

 大統領の警護を担当してゐた元シークレット・サービスのボディガード(ケビン・コスナー)が、人気女性歌手(ホイットニー・ヒューストン)の身辺警護の依頼を受ける。彼女の周辺に不審な事件が相次いで起こつたため、敏腕ボディガードが警護に指名されたのでした。彼女ははじめボディガードを毛嫌ひするが、次第に彼に信頼感を抱くやうになり、やがて二人の間に愛が芽生えてゆく。

 私も随分前にこの映画を観ましたが、女性歌手のボディガードに対する感情の変化が実にうまく描かれてゐて、感動した記憶があります。ついでにいへば、ホイットニー・ヒューストンが歌つて大ヒットした主題歌「オールウェイズ・ラヴ・ユー」は私も大好きで、この歌が収録されたCDも持つてゐるほどです。

 ホイットニー・ヒューストンは2012年に急死しましたが、ケビン・コスナーは彼女の葬儀で17分にも及ぶ弔辞を読み上げたさうですね。
 
 さて、笠井さんがケビン・コスナーだとすれば、小保方さんはホイットニー・ヒューストンといふことになります。ケビン・コスナーに護られるホイットニー・ヒューストン。

 笠井さんが貴女を護る「ケビン・コスナー」を自認してゐたなら、一見カッコいいやうですが、ネット上の告発者たちは、笠井さんは小保方さんを「囲ひ込んでしまつた」と悪い方に解釈してゐます。笠井さんはあなたを取り込んで周囲から隔絶させ、二人だけの世界を築きあげてしまつた―そんなニュアンスが感じられます。

 申し訳ありません。急用ができて外出しなければならなくなりました。

 ケビン・コスナー氏のことはまた改めて。

                     怱々

 平成二十六年三月二十一日

                               千葉展正
 
小保方晴子様

                        
 
■小保方晴子さんへの手紙(第三信) 

 ベル研究所の論文捏造事件が教へてくれること
 「STAP細胞」論文不正事件との類似性と相違点


 
 冠省
 
 前便に続いて、村松秀著『論文捏造』(中公新書ラクレ)に触れたく思ひます。

 この本は、アメリカの名門、ベル研究所を舞台に2002年に起きた論文捏造事件を追跡した記録で、NHKの特集番組「史上空前の論文捏造」を書籍化したものですね。

 本書によつて、この「史上空前の論文捏造」事件をおさらひしてみませう。

 主人公はベル研究所の若き科学者、ヤン・ヘンドリック・シェーン。彼の研究テーマは有機物超伝導でした。

 有機物超伝導についての研究チームに所属し、実際の実験を行つてたシェーンは2000年、29歳の時、科学雑誌の最高峰であるイギリスの『ネイチャー』誌に論文を掲載しました。そして、わずか2年ほどの間に『ネイチャー』雑誌に7本、アメリカの『サイエンス』誌に9本、計16本ものセンセーショナルな論文を掲載したのでした。すべての論文で筆頭著者、つまり、今回の「STAP細胞」論文における小保方さんと同じやうに、研究の中心的存在かつ最大の貢献者といふ立場だつたわけですね。

 それまでまつたく無名の存在だつたシェーンが、有機物で超伝導の起こる記録を塗り替へ、117K(マイナス138度)といふ記録を達成、室温での超伝導といふ夢が現実のものになつたと騒がれ、一時はノーベル賞の受賞も確実といはれたさうです。

 ところが、この科学界のスーパーヒーローに大スキャンダルが発覚します。シェーンの論文に意図的な不正行為がみられるとい告発がなされたのです。調査の結果、16の論文に不正がなされたてゐたことが判明、2002年9月、シェーンはベル研を解雇され、以後、彼の消息が分からなくなつた。これが事件の概要です。

 事件の経過をもう少し細かくみていきませうか。

 不正発覚の端緒は、ベル研の研究者からなされたある告発でした。ふたつの科学誌に掲載されたシェーンの二本の論文にあるふたつのグラフがまったく一致する―といふ告発でした。調べてみると、にあるふたつのグラフはノイズに至るでまでぴつたり一致し、同じデータを別の論文に使ひ回したことが判明し、さらに、同じグラフが3つの論文に使ひまわされてゐることも発覚します。

 この疑惑に対してシェーンは「グラフをしつかり確認せず間違つたものを混同して提出してしまつた」と申し開きをします。

 ベル研究所が調査委員会を立ち上げると、さらに多くの告発が寄せられました。

 シェーンの研究チームのリーダーはバートラム・バトログ。ベル研の固体物理学研究部門のヘッドで、超伝導研究の大家でした。この高名な物理学者のチームで、実際に実験を行てゐたのがヘンドリック・シェーンなのでした。

 調査委員会による調査の中で、多くの事実が明らかになりました。

 ・バトログは本来行ふべきチェックを行つてゐなかつた。
 ・バトログもそれ以外の人たちも誰ひとりシェーンの実験に立ち会つた人がゐなかつた。生のデータそのものも見てゐなかつた。
 ・あらゆる結果すべてが、誰の目にもとまらないまま記録された。
 ・データの記録が存在していなかつた。データを手で記した実験ノートもなかつた。

 シェーンは「私はこれらのデータをたしかに測定した。これらは本当に起きたことなのだ」と主張します。しかし、例へば、あるグラフの値が理論値とぴつたり一致することを追及されると、数学的な理論データをつぎはぎしてはめ込んだことを認め、「実験データは、論文の内容に合つてゐるものをファイルから適当に選び出した」とも証言します。

 著者は書きます。《シェーンは予想や概念によって答えを作りだしていた。「その方が見栄えがするから」とか、「そのほうがいい物語になるから」という理由で。》

 ベル研の調査委員会は最終的に16の論文に捏造があつたと結論づけます。この結論に対して、シェーンは次のやうな書面を寄せます。

《たとへ、私が誤りを犯したとは言へ、誰かを誤解させようとしたり、誰かの信用を悪用したいと思つたことは一度もありません。かうした誤りがあつたため、信憑性に欠けるてゐることは認めますが、やはり報告された科学的効果は本物であり、刺激的で、研究する価値のあるものだと私は心から信じてゐます。》

 著者もシェーンを確信犯的捏造犯とする見方には否定的です。

《これは想像にすぎないが、シェーンは自分の思い描いた実験成功の空想を、頭のどこかで現実に起きたこととして置き換えてしまっていたのかもしれない。》

《彼が確信犯的に捏造をずとずっと犯し続けていたと捉えてしまうと説明のつかないことがいくつもある。そうした矛盾ともとれる要素につじつまを合わせようとすると、シェーンが頭の中で捏造をリアルなものとして変換していた、とでも考えるほうが自然だったりもする。》

 事件から二年後、取材班はシェーンの故国であるドイツに向かひます。ドイツのコンスタンツ大学はシェーンの出身大学であり、有機物超伝導の実験の主要部分はコンスタンツ大学で行はれたのでした。(事件発覚後、同大学はシェーンから博士の資格を剥奪します)

 取材班は、南ドイツにある中小企業に働いてゐるといふシェーンに面会することはできませんでしたが、大学時代の研究仲間で、シェーンと親交のある人物と会ふことに成功します。

 この友人は、シェーンは今でもかう言つてゐると証言します。

《たしかにミスはした。でも捏造や、意図してデータを改竄するやうな不正行為は絶対にやつてゐない。》

 取材班はスイスの大学に転じたパトログとも面会します。

 パトログは言ひます。

 「予想外の結論に驚いたことなどない」
 「シェーンの不正行為には関与してゐない」
 「明らかに不正は起こりうる」

 パトログに対する著者の見解はかうです。

《シェーンの世界的な研究成果にすっかり踊らされていたというのが他の人々への取材から得た実感です》《実験の肝心のところを見ていない、そのことを伏せようとする意図が「驚いたことなどない」という言葉に込められている》

 
 さて、この本を読んでの私の感想はまづ、ベル研事件と「STAP細胞」論文事件との類似性です。

 類似点のひとつは、捏造したとされる人物の意識です。いくつかの過誤(不正といつてもいいでせう)は犯したが、全体として間違つてゐることはしてゐない、といふ意識。

 もうひとつの類似点は、研究チームのトップが、実験者の不正を知らなかつたといふ事実です。

 一方、ベル研事件と「STAP細胞」事件には著しい相違点もあります。

 それは、「STAP細胞」事件においては、研究チームのトップが(不正を犯してゐた)実験者に対してある特殊な感情を抱いてゐたといふ事実です。

 さう、ベル研事件には「ケビン・コスナー氏」が登場することはありませんでした。

 このことは後便でまたお話したく思ひます。

                      怱々


     平成二十六年三月十九日

                            千葉展正

小保方晴子様

                        


■小保方晴子さんへの手紙(第二信)


  ― 理研幹部の困惑と小保方さんの困惑 ―



 冠省

 前便に引き続き、「STAP細胞」論文問題についての管見を申し述べたく存じます。

 理化学研究所が三月十四日に開催した中間報告の記者会見を私はニコニコ生放送の生中継で見てをりました。

 野依良治理事長はじめ幹部の方々の受け答へと表情から受けた私の印象は、「困惑」といふ言葉に尽きます。

 怒りをにじませた困惑、茫然自失状態の困惑、事態が一向に把握できないことへの困惑、つまるところ、「なんで、こんなことやつてくれちやつたの」といふ小保方晴子・研究ユニットリーダーその人に対する困惑であります。

 記者たちはつい二か月前に馬鹿騒ぎを演じた自分たちの罪科を忘れたかのやうに、「なぜ?」「どうして?」とお気楽な質問を浴びせかけてをりましたが、理研幹部の人たちは「それを知りたいのはこつちの方だ」と言ひたかつたでせう。 

 ネット上で論文の不正箇所が暴かれるたびに、「誰が?」「なぜ?」「どうして?」と理研の人たちも叫んでゐたはずです。その中には論文の共著者の方たちも含まれるかもしれません。理研関係者の困惑と狼狽は察するに余りあります。(これはあくまで小保方さんに対する理研幹部の「困惑」について言つたまでで、理研自体の「罪状」問題はいづれ改めて申し上げます。)

 しかし、不正疑惑が発覚して以来、関係者の中で一番困惑してゐるのは、おそらく小保方さん、貴女ではなかつたでせうか。私にはさう思はれてなりません。

 「正直にありのままを答へなさい」

 「包み隠さず自分のやつたことを話しなさい」

 理研首脳部からこのやうに問ひ詰められて、あなたは困惑したはずです。

 これが例へば、殺人事件の被疑者なら、捜査官から「お前が殺(や)つたんだらう」と尋問されて、「ハイ、殺りました」と答へることがもできる。しかし、貴女には「ハイ、やりました」と答へることができなかつた。それは、貴女が別にウソを言つてゐるわけではなかつた。ただ貴女には、「ハイ、やりました」と御自分が「自白」すべき「罪状」が思ひあたらなかつただけのことです。

 たしかに、これはよくないこととは知りつつ、あるひはこれはマズイのではないかと思ひつつ、手を染めてしまつたいくつかの事案はあつた。そして、そのことについて貴女は自覚してをられました。

 「でも、あれがそんなに悪いことだつたのかしら?」
 「そんなに責められなければいけないことだつたのかしら?」
 「どうして私が?」  
 「どうして?」
 「どうして?」
 
  ・・・・・
 
 最近私は村松秀著『論文捏造』(中公新書ラクレ)といふ本を読みました。アメリカのベル研究所を舞台にした世界的な物理学者による科学論文捏造事件を追跡したルポですが、この文献から私は今回の「STAP細胞」論文疑惑を考察するにあたつて多くの示唆を与へられました。
 
 この本のことは、また後便で申し上げたく思ひます。

 巷間小保方さんの御動静について色々伝へられてをりますが、くれぐれも御身御大切に願ひ上げます。

 
                           怱々


      平成二十六年三月十六日

                     千葉展正

 小保方晴子様

                           
★小保方晴子さんへの手紙★

  世界を股にかけた「大詐欺師」ではなかつた小保方さん



 謹啓

 面識のない小保方さんに突然お手紙を差しあげる御無礼をお許し下さい。

 貴女は今、日本中から猛烈なバッシングを受けてをられますが、この手紙はそれらのバッシングに呼応して、貴女を非難攻撃しようとして差し上げるのではありません。

 私は、フェミニストといはれる人たちにたびたび猛攻撃を加へてきた人間ですが、それらのひとたちは殺しても死なないやうな強靭な肉体と精神をもつた超女性といふべき人たちでありまして、小保方さんのやうな女性の美質を兼ね備へた女性を、衆愚的バッシングに加担して攻撃することなど、私の流儀に反することであり、思ひもよらぬことであります。

 だからといつて、貴女の立場を擁護しようとか、現在の御苦境に対して同情の意を表しようといふ意図も毛頭ありません。

 ただ、「STAP細胞」の論文をめぐる今回の騒動―その種を蒔いたのはもちろん貴女です―を眺めてきて、その感じたところの一端を申し述べたく、筆をとつた次第です。

 仄聞するところによりますと、小保方さんは最近精神状態がおよろしくないとのこと、くれぐれもご自愛をお願ひ申し上げます。
 
 さて、理化学研究所が貴女を前面に押し立てて、「STAP細胞」論文について大々的に発表し、「iPS細胞を超える新発見」「ノーベル賞確実の新発見」と騒がれた時、私はうんざりした思ひで一連の報道をながめてをりました。ひとつには「リケジョ」のバカ騒ぎです。理科系の女性を増やせといふこの忌まわしいフェミニズム用語! 「STAP細胞」の発見とともに、「リケジョ」拡大のフェミニズム政策が繰り広げられるかと思ふと暗澹とせざるをえませんせんでした。

 ただ、正直申し上げて、「歴史的新発見」の中心人物である小保方さん御自身にはあまり悪い印象は持ちませんでした。貴女には、女性であることを過剰に意識したキャリアウーマンが持つフェミニズム臭がまつたくなくて、例へば、ケーキ屋の店先でお客に笑顔をふりまく看板娘といつた雰囲気があつたからです。

「STAP細胞」の論文に関して疑惑が指摘され始めた時、私には、それがミスなのか故意によるものなのか判断がつきかねました。しかし、博士論文の写真の転用が報道された時、この転用は故意以外の何ものでもないと確信しました。

 その時、私の脳裏に浮かんだことはなんだと思ひますか?

 それは、この論文不正疑惑の「犯人」が「世紀の大詐欺師」だつたら面白いのにな、といふ不謹慎な感想でした。

 「犯行」が露見してしまつたのだから、この際、ミスだの気がつかなかつただのゴチャゴチャ言ひ訳せず、すべて私がやりました、騙して申しわけありませんでしたと非を認めるのです。論文はもちろん取り下げ、退職―。

 弱冠30歳の美人女性研究者が、上司の研究者をだまし、ノーベル賞受賞者をだまし、日本政府をだまし、権威ある科学雑誌をだまし、世界中の科学者をだます。

 世界を股にかけた大物詐欺師がついに日本にも登場する時代になつたか。それもまた面白いではないか―と空想にふけつたのでした。論文のデッチあげが紛う方なき悪としても、私は悪のスケールにも興味を抱く人間なのです。

 しかし、私の「期待」に反して、貴女は、世界を相手にした「大物詐欺師」ではありませんでした。

 三月十四日の理研幹部の発表を聞いて、残念ながらそのことがはつきりしたやうに思はれます。

 もう遅いので今日は取り敢ずこれで失礼します。

 また改めてお手紙差し上げます。


                                          敬具



   平成二十六年三月十四日
 
                         千葉展正


 小保方晴子様   

                                        
                 

■柏の通り魔事件を起こした「竹井聖寿」クンへの手紙



 謹啓

 竹井聖寿クン。

 あなたは柏で起きた通り魔事件の犯人として逮捕されました。

 あなたに一言お礼を申し上げたくてこのお手紙を差し上げる次第です。

 私はあなたと同じ柏の住人です。

 あなたの住むマンションから徒歩で20分くらゐのところに拙宅があります。

 あなたのマンションから数百メートル先に大堀川があつてその川沿ひの遊歩道はジョッギングのメッカですが、実は私も時折あそこを走るジョガーのひとりなのです。

 自宅から駅で近いのは常磐線北柏駅ですが、柏駅近辺に用事があるときは、柏駅方面まで徒歩または自転車で往復することもあります。その時のコースは4つか5つあつて、そのひとつが6号線(水戸街道)を利用するコースです。さう、あたたが今回、強奪した車を飛ばしてコンビニで車を乗り捨てたあのコースですね。もうひとつはあなたのマンションの前の市道を通るコースです。さう、あなたが今回犯行に及んだ自宅前の道を通るルートですね。柏駅の方から来ると、住宅地が尽きかけたあたりに建つあなたのマンションの前を通り、その先の交差点を右折して、柏警察署の方に向かうコースです(事件のあと、このコースを歩いてみてあなたのお住まひが柏警察署に近いのに驚きました。)

 さて、私が何を言ひたいかといふと、あなたは私の生活圏にとても近いところに住んでをられたといふことです。

 私は、遊歩道でジョギングをしてゐる自分が、ダウンジャケット、ニット帽、マスク姿の男に襲はれ、刃物でメッタ刺しにされる場面を想像して慄然とせざるをえませんでした(私は夜遅い時間に走ることもあるのです)。地理的に考へて、あなたはいつ私の前に出没してもをかしくはなかつた。あなたにお礼を申し上げたいと言つたのは、あなたが私の前に現はれてくれなくて本当に有難うといふ意味です。

 ネット上では、あなたの書き込んだとされる「ニコ生王」のプロフィールが話題になつてゐて、私も拝見しました。

《私は現在、24才のセレブニートであります。父親が不動産・一級建築士です。祖父の土地も豊富にある為、働かずに生きていける環境は常に整ってはいます。なぜ、宇宙は神はセックスをしなければ命が生まれないのか、愛とはなんなのか私は哲学的に常に宇宙についても研究を続けております。ところで素人童貞で彼女募集中です。悪を除くと書いて除悪と存じ上げます。車・バイク・武器マニアです。過去少年院2回入りました。悪を持って悪を制する信念と正義を持っております。リアル喧嘩凸上等・喧嘩・馴れ合い・相談・スカイプ凸上等なんでも自由でございます。》

《現在は1人暮らしで千葉県柏市に住んでいます。親の仕送りで生活を賄っております。精神病の為、職業は休業させていただいております。中卒でもあり、社会復帰はまだ少々先となると思われます。突然ですが、私は前歴があり、14才でヤフーチャットを行い始めてリアル友達に対してチャットで喧嘩が勃発し、殺人未遂をして少年院に入り、具体的の理由は喧嘩でその同級生の家に凸して同級生の弟が玄関に出て、タメ口を発して帰れと生意気な態度を取った為、バタフライナイフで刺し、住居に突撃して同級生も切り付けてチャットでの喧嘩で天誅として刺したという経緯です。15才で仮退院をし、その後18才で知的障害者の子をチャットで洗脳をして2チャンネルでの殺人予告や卑猥な動画「うんこ・しょんべんを食べさせる等」を動画作成させたとして仮退院中の保護観察中により家庭裁判所で新たに少年院に入り20才で仮退院をし、すでに本退院を致しました。》

《この世は理不尽と弱肉強食と運、そしてもっとも重要な頭脳で成り立つ人生だと思っております。子供の頃は爆弾を作ったり、うさぎをナイフで刺してサカキバラを尊敬し、真似事で首と腹を刺した事もあります。そして母校の中学の正門前に置いて大騒ぎになったことなどもございました。学校の窓ガラスを割り、理科室から薬品を盗み出し、ニトログリセリンも過去に作ったことがございますが、これらの犯罪はすでに免責で罪を償っておりますのでご安心ください。それからハムスターを真冬で外に出し、凍死実験やバケツに水を入れてハムスターを泳がせてスタンガンをそのバケツの水に電流を流した際、一瞬にしてハムスターは死んで水に浮いていました。つまり、プールなどで大量の人の泳いでる中で電流を流せばどうなるかは大量殺人になる恐れがあるのでそれは致しませんが、スタンガンで小学生たちに通り魔などもしてさまざまな武器の威力の実験も中学生の時よくやりました。窃盗などもよくしました。》

 オレオレといふ自意識と攻撃本能をむき出しにした奇怪な妄想の羅列のやうですが、人間を刺したことがあるとかハムスターを殺したことがあるといふ「武勇伝」の部分を別にすれば、ネット上では特に珍しくもない戯言的文章と思ひます。ただ、これを書いた人の(多分あなた)、何かをやりたくてやりたくてたまらない(人に危害を加へたい)といふ衝動的欲求だけは充分伝はつてきます。

 さう、あなたは何かをやりたくてやりたくてたまらなかつた。そしてそれを実行してから、自分がやつたやつたと人に吹聴したかつた。で、あなたはついでにご自分で「引き回し」までやつてしまひました。

 「引き回し」といふのは、あなたもご存じと思ひますが警察のギョーカイ用語で、警察が犯人の顔をマスコミの前にさらさせることですね。カメラの放列の中を手錠をはめた犯人を歩かせ映像をとらせる。私もかつて通信社でサツ回りをやつてゐた頃、よく「引き回し」の場面に遭遇したものです。地方支局では自分でもカメラを構へました。

 私が今度の事件で「オヤ」と思つたのは、千葉県警があなたのマンションの家宅捜索の時にあなたを「引き回し」たことです。マスクはしてゐたけれど、あなたをテレビカメラの前にさらした。この時点では任意で事情聴取してゐる時ですから、警察が容疑者を「引き回」すことは通常ありえない。それで私はオヤと思つたわけですが、その疑問はすぐに氷解しました。ほどなく、その前夜、マスコミ各社の前で得々と事件の「目撃談」を語るあなたの映像がテレビで次々に紹介され始めたからです。

 つまり、あなたは、マスコミに顔をさらす「引き回し」をみずから演じた。だから、千葉県警も逮捕前の「引き回し」を敢て中止する必要を認めなかつたのでせう。

 逮捕されてから饒舌になる犯人はいくらでもゐますが、逮捕される前に自分の犯行をあれだけ事細かに説明する凶悪犯はあなたがはじめてではないでせうか。目撃したことと断りつつも、私にはあなたが自分のやつたことをマスコミにしやべりたくて仕様がなかつたといふ風にみえました。

 あなたが住んでゐる地名は、「柏市あけぼの」です。「あけぼの」はたしか先年まで「曙」と表記したはずです。

「曙」は、枕草子の冒頭の「春は曙」といふ文章がよく知られてゐますね。

 あなたが事を起こした3月3日といふのは実に中途半端な季節です。真冬でもない。かといつて春でもない。清少納言が「春は曙」と愛でたのはもつと暖かくなつた陽春の頃をいつたものでせう。

 あなたもきつと本格的な春の到来を待ちかねてゐたのかもしれません、しかし、あなたは衝撃的うずきにたへかねて春を待ちかねて事に及んでしまつた。私にはさう思へて仕方がありません。

 「バスジャックをして、空港にバスを乗り付けてハイジャックし、東京スカイツリーに突つ込む」― あなたが取り調べで供述したといふプランは、もしかすると本格的な春の到来とともに決行が予定されてゐたのかもしれない。ともあれこのプランが実行に移されることなく終はつたのは何よりでした。

 ではまた気が向いたらお手紙を差し上げます。

                   敬具

    

◆「ゲイ帝国主義化するアメリカ」とフェイスブックの同性愛ビジネス戦略(2)

  ―オバマのゲイ帝国主義化路線を操る「世界最強のゲイ」―



 
 オバマ大統領のゲイ帝国主義化路線を考察するには、あるゲイの存在を抜きにして語ることができない。

 その人物をクリス・ヒューズといふ。

 Facebookの共同創設者のひとりで、2008年のアメリカ大統領選挙ではオバマのインターネット戦略を担当、ネットを通じて巨額の選挙資金を集めることに成功し、「オバマを大統領した若者」として脚光を浴びた。

 クリス・ヒューズは世界で最も影響力を有するゲイと呼ばれ、二年前にショーン・エルドリッジといふ男性と「結婚」。(私は同性婚なるものを認める立場にないので、カギカッコつきの「結婚」は「疑似結婚」の意味。以下同)

 ショーン・エルドリッジは、同性婚の合法化推進団体「Freedom To Marry」を主宰するゲイである。

 つまり、オバマ大統領のゲイ帝国主義路線に最も影響力を有する人物は、世界で最も影響力を有するゲイなのであり、そのまた「結婚」相手は、同性婚合法化運動の活動家といふ構図である。

 クリス・ヒューズはFacebookを退社してからも、Facebookの共同創設者であり現CEOであるマーク・ザッカーバーグとは親密な関係を保つてゐて、Facebookはオバマ大統領のゲイ帝国主義路線を全面的に支援してゐる。
 
 12億人が登録する世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)企業であるFacebookはどのやうな形で、アメリカのゲイ帝国主義路線に関与してゐるのか。その実態を垣間見せてくれる動きがソチ五輪期間中に起きた。

 (この項続く)
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tensei211

Author:tensei211
ちば・てんせい。ジャーナリスト、政治評論家。フェミニズム論、天皇論を中心に執筆活動を展開してゐる。

北海道芦別市生まれ。千葉県在住。

フェミニズム論をまとめた著作として、『男と女の戦争―反フェミニズム入門』(展転社)など。フェミニズム関係の共著に『男女平等バカ』(宝島社)、『夫婦別姓大論破』(羊泉社)などがある。

執筆には、正仮名遣ひ(歴史的仮名遣ひ)を用ゐる。

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