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■「美しい国へ」から「移民の国へ」(21)




▼入管法「改悪」と安倍官邸の謀略(1)

  安倍利権政治の汚れ役を担つてきた内閣府・地方創生推進室





 安倍政権による数々の利益誘導や利権バラマキの温床となつてきたのが国家戦略特区である。

 安倍首相がこの特区制度を利用してオトモダチの加計学園理事長加計孝太郎に獣医学部新設をプレゼントしたことはあまねく知られてゐる。

 政府部内で国家戦略特区を担当してゐるのが内閣府の地方創成推進室といふ部署で、ここが安倍官邸の意を受けて動いてゐる。

 加計学園問題で、平成27年4月に愛媛県と今治市の職員らがまづ面会したのが当時の地方創生推進室次長の藤原豊だつた。

 この時の藤原次長の発言は、これまでさんざん報道されたやうに、次のやうなものだつた。

 《要請の内容は総理官邸から聞いており、県・今治市がこれまで構造改革特区申請をされてきたことも承知している。》

 《これまでの事務的な構造改革特区とは異なり、国家戦略特区の手法を使って突破口を開きたい。》

 《ポイントを絞ってインパクトのある形で、2、3枚程度の提案書案を作成いただき、早い段階で相談されたい。》

 《かなりチャンスがあると思っていただいてよい。》

 事前に安倍官邸から指示を受けてゐた藤原次長は、関係者に手始めにこのやうな知恵を授けた。

 愛媛県・今治市の職員らはこの後、官邸で柳瀬唯夫首相秘書官と面会した。

 そこで柳瀬秘書官から発せられたのが、「本件は首相案件」といふ言葉だつた。

 安倍官邸からもらつた事実上のお墨付き。

 安倍首相のオトモダチへの獣医学部プレゼント工作にもつぱら奔走したのは、国家戦略特区を担当する地方創生推進室だつた。

 特区制度を利用すれば、文部科学省の大学・学部新設基準などにとらはれずにすむ。

 利益誘導や利権バラマキに特区制度ほど便利なものがあらうか。

 かくて、今治市は国家戦略特区に指定され、その地に加計学園・岡山理科大学獣医学部は誕生した。

柳瀬は加計学園騒動が起きた時は経済産業省に戻つてゐて、平成30年7月に経産省審議官で退職、5か月後にシャープと東芝の子会社「ダイナブックス」の非常勤取締役に就任してゐる。

 柳瀬は首相秘書官時代に、
「官邸の“安倍さん命”といふ空気にはついていけない」
「(首席秘書官の)今井さんが首相に近い企業を押し込んでくる」
ともらしてゐたといふ。

 首席秘書官の今井尚哉は、経産省で柳瀬の2年先輩にあたり、森友問題や加計学園問題などすべて取り仕切つてゐたのが今井だつた。
 
 柳瀬は加計学園問題では今井に命ぜられるままに行動したが、安倍官邸の露骨な利益誘導政治には内心反発してゐたらしく、やがて今井から睨まれて官邸の広報担当から外される。

 安倍首相のオトモダチへの利益誘導は首相秘書官でさへウンザリするほど大々的行はれてきて、それは今も続いてゐる。

 さて、安倍政権において官邸の指示の下に、利益誘導・利権バラマキの汚れ仕事を一手に担つてきた地方創生推進室は、入管法「改悪」問題ではどのやうな役割を果たしたか?

 これからそれを詳しく検証してみたいと思ふ。




 (この項続く)



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■「美しい国へ」から「移民の国へ」(20)





 ▼「農業」への外国人労働者派遣をゴリ押しした「パソナ」(3)

   パソナを外国人家事労働者派遣企業に選定した国家戦略特区会議




 「改悪」入管法の地ならしをしたのは、国家戦略特別区域諮問会議だつたといつても過言ではない。

 外国人単純労働者の導入は特区会議の最大のテーマで、外国人単純労働者の導入をまづ特区で実現させ、次のステップとして全国拡大を図る。これが戦略特区会議のシナリオなのだ。

 「民間議員」として特区会議を仕切るパソナの竹中平蔵が、最初にターゲットに定めたのは家事労働分野への外国人労働者の参入だつた。

 「外国人家事支援人材」の受け入れについて、国家戦略特区ワーキンググループは平成26年から関係省庁を交えて議論した。

 しかし、国民はその議論の中身を知ることはできない。

 なぜなら10回に及ぶワーキンググループ会合の8回までの内容が公開されてゐないからである。

 そして、外国人家事支援人材を受け入れる改正国家戦略特区法は、平成27年7月に成立した。

 「改悪」入管法と同じやうに、改正国家戦略特区法においても肝心な部分は各省庁の「指針」や「政令」に委ねられた。

 重要なのは、

 ①外国人家事支援人材は派遣業者の雇用を原則とする

 ②派遣業者を選定するのは国家戦略特区会議

 とされたことである。

 国家戦略特区会議は「外国人家事支援人材」の派遣業者を自由に決めることができるのだ。

 関係者の誰もが予測してゐたやうに、「外国人家事支援人材」の派遣業者の第一号として認定されたのは、パソナグループの家事代行・ハウスキーピングサービス会社「クラシニティ」だつた。

「クラシニティ」はまづ神奈川県の事業者として選ばれ、のちに東京都でも認定を受けた。

 パソナはフィリッピンの人材輸出企業「マグサイサイグローバルサービス」社と業務提携してゐて、早速、フィリッピン人の家事労働者を呼び込み始めた。

 国家戦略特区会議を牛耳る竹中が、自分が会長をつとめるパソナグループの会社を「外国人家事支援人材」の派遣業者として堂々と指名する。これは犯罪ではないのか?

 安倍政権下の国家戦略特区会議は紛れもなく利益誘導機関として機能してゐる。

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tensei211

Author:tensei211
ちば・てんせい。ジャーナリスト・評論家。皇室問題やフェミニズム問題に取り組む。三島由紀夫研究家。國語問題研究家。


フェミニズム論の著作として、『男と女の戦争―反フェミニズム入門』(展転社)など。フェミニズム関係の共著に『男女平等バカ』(宝島社)、『夫婦別姓大論破』(羊泉社)などがある。

皇室関連の著作としては『天皇を喰ひ物にした侍従長』『天皇と宮内庁の「背信」』など。

執筆には正仮名遣ひ(歴史的仮名遣ひ)を使用、当ブログも正仮名遣ひを用ゐる。

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