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■北朝鮮の行方




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     ▼ 金正恩は事実上「死亡」?




 韓国のネット上では、北朝鮮の金正恩は既に死んだことにされてゐる。

 韓国のネットには金正日の遺影だとか葬儀の写真や動画がおびただしく出回つてゐる。
 ネットで検索してみると、顔中血だらけで横たはつた金正恩の遺体だとか、すごいのがある。まるで暗殺されたかのやうである。かういふことにかけては韓国人は並々ならぬ才能を発揮する。

 金正恩の葬儀の動画は金正日の葬儀時の動画を加工したものらしいが、これが中国・香港に拡散し、北朝鮮にも入り込んで、北朝鮮は神経をとがらせてゐるといふ。

 韓国メディアの情報は錯綜してゐるが、ある有力メディアは、中国高官の話として、北朝鮮指導部は「これは死亡と見なすべきだ」といふ結論に達したと伝へてゐる。

 中国高官によれば、北朝鮮指導部は、金委員長は昏睡状態にあつて回復は不可能と判断してをり、事実上死亡したとみてゐるといふ話である。

 アメリカのトランプ大統領氏は会見で、「遠くない将来に君たちも知ることになるだろう」と思わせぶりに語つてゐる。

 アメリカのメディアは、トランプが近く北朝鮮から何らかの発表があるだらうと示唆したと受け止めてゐるけれど、「小細工はやめてさつさと事実を公表しろ」といふ北朝鮮へのメッセージとも思はれなくもない。












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■北朝鮮の行方




  ▼ 金正恩=植物人間説と米中情報戦


 北朝鮮の金正恩は既に「植物人間状態」にあるといふ情報が飛び交つてゐる。

 詳しいのはこの記事。
 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200424-00072122-gendaibiz-kr

 金正恩は地方視察中に突然倒れて病院に搬送され、中国に心臓病の専門医師団の派遣を要請、しかし到着前に緊急手術を要する事態となり、執刀した北朝鮮の心臓外科医が手術に失敗、金正恩は植物人間状態になつてしまつた、といふのだ。

中国を別にすれば 金正恩の異変をいちはやく察知したのはアメリカだらう。

 トランプ大統領の言動がそれを示してゐる。

 金正恩は11日の朝鮮労働党政治局会議に出席したのを最後に、12日の最高人民会議と15日の金日成生誕日「太陽節」の行事にも姿を見せなかつた。

トランプが、金正恩から素敵な手紙(a nice note)を受け取つたと会見で発言したのが18日。

 CNNが金正恩の重体説を報じたのが20日。

 トランプが「そのような報道が出てゐるが、我々は知らない」とCNNの重体説を否定してみせたのが21日。トランプは「彼が元気でゐることを祈る」ともつけ加へた。

 さらにトランプは23日になつて、「CNNの報道は不正確だ」と会見で語つた。

 これらはすべてトランプ流の北朝鮮への観測気球とシグナルだつたとみてよい。

 金正恩の異変情報を察知したトランプはまず、「金正恩から素敵な手紙を受け取つた」とぶち上げて、北朝鮮の反応をうかがつた。

 北朝鮮側は翌日、「金委員長が米国に書簡を送つた事実はない」とトランプ発言を否定した。

 次にトランプは、CIAが入手した情報をCNNにリークし、CNNに「金正恩重体説」を報道させ、ふたたび北朝鮮の反応をみた。

 この後、金正恩が心臓手術を受けたといふ情報の確信を得られたのだらう。それが、「彼が元気でゐることを祈る」といふ言葉になつて現れた。

 次いで、金正恩が植物人間状態にあるといふ情報も入手した。

 それが「CNNの報道は不正確」といふ言葉の意味である。つまり、金正恩は今のところ命に危険はない、しかし再起できるやうな状態にはない、といふメッセージにほかならない。

 アメリカは連日、偵察機を飛ばして北朝鮮軍の動向を監視し、米本土から戦略爆撃機を日本に飛来させてゐる。

 今のところ北朝鮮軍には不穏の動きはなく、クーデターなど体制急変の兆候もみられない。

 トランプが統合参謀本部のナンバー2に、「現時点では北朝鮮軍は掌握されてゐる」と発言させたのも、「我々は、新指導者への移行作業が平穏理に進んでゐるとみてゐる」といふトランプからのメッセージと思はれる。

中国の医療チームは北朝鮮に滞在してゐるとみられ、中国当局は今、金正恩に関する情報に一番近いところにゐる。

 北朝鮮は今、米国と中国の情報戦の真つただ中にある。

 トランプの言動は北朝鮮へのメッセージであると同時に、「俺はすべて知つてゐる。北朝鮮によけいな手出しはするな」といふ中国への警告でもある。

 北朝鮮情勢をめぐる米中情報戦の中で、日本は米国から情報のおこぼれをもらつてゐるにすぎない。
 
 日本と同程度に北朝鮮情報の貧弱さを露呈してゐるのが韓国だ。

 金正恩重体説が出てからも韓国政府は、「金正恩委員長は新型コロナウィルスを避けるために東部・元山の別荘に滞在してゐて通常の業務に従事してゐる」と、金正恩=テレワーク説をのんきに唱へてゐた。

 元山周辺で車椅子姿の金正恩が目撃されたといふ情報が金正恩=健康説の有力な根拠とされたらしい。(北朝鮮には金正恩の替へ玉が複数存在するといはれ、車椅子姿の金正恩は替へ玉だつた可能性もある。)

 歴代の韓国政府に北朝鮮政権中枢部の情報へのアクセスが完全に欠如してゐることは、金正日総書記の死亡時に証明されてゐる。

 金正日が死去したのは2011年12月月17日。

 その翌日の12月18日に韓国大統領はなにをしてゐたか?

 李明博大統領は日本で野田佳彦総理と会談してゐたのである。

 その程度の情報能力しか持たない韓国政府であるから、金正恩の替へ玉に騙される位のことはあつても不思議ではない。

 日本と韓国は米中情報戦のカヤの外に置かれてゐる。



■ゾルゲ事件とその周辺




   ▼毛沢東とペストと鼠

   ▼延安で鼠狩りに狂奔したスメドレー



 アメリカ人ジャーナリストのアグネス・スメドレーは戦後、コミンテルンのスパイであつたことが暴露され、リヒャルト・ゾルゲを尾崎秀実に紹介した人物としても知られてゐる。

 ドイツの「フランクフルタ―・ツァイトゥンク」の特派員として1928年に中国を訪れたスメドレーは、やがて中国紅軍に入り込み、毛沢東や朱徳など紅軍首脳とも深く交はつてゐた。スメドレーの著作「中国の歌ごえ」「中国紅軍は前進する」などは紅軍と行動を共にした時の記録である。

 長征を終へた紅軍が延安を本拠としてゐた時、スメドレーも延安に入つてゐた。

 その頃の話である。

 朱徳の伝記を書き始め、論文や報告を書き、野菜畑をつくり、紅軍の外国語を指導し、定期刊行物の各部隊へ分配するなど多忙を極めてゐたスメドレーは、鼠獲りにも精を出してゐた。

《 ペストは西北の特産で、蒙古の方から周期的に流行してくるが、それを運ぶのは鼠についてゐるノミなのだ。》
(『中国の歌ごえ』)
 
 14世紀以来、ヨーロッパを吹き荒れた黒死病(ペスト)はユーラシア大陸中央部が発生地とされ、中国でも風土病と化して数十年おきにペスト禍に見舞はれてゐた。 

北里柴三郎が1894年にペスト菌を発見したのも、ペストが猛威を振るつてゐた香港においてであつた。ペスト患者の家にゐた鼠の血液を採取し、ペスト菌を発見したのである。

 スメドレーが紅軍本拠地で鼠獲りに乗り出したのは、住んでゐた石造家屋に大量の鼠が住み着いてゐたからである。彼女が目を覚ますと部屋のそこら中に鼠が活動してゐた。

 しかし、毛沢東はスメドレーの「反鼠活動」には関心を持たなかつた。

《 みんなは、鼠といふものを自然の避けがたい一部分であるとみなしてゐた。》

《 男の人たちは私の意見に賛成してくれたが、軍事問題や政治問題以外のことに手を出してゐる時間はほとんどなかつた。結局、日本軍の方が鼠よりもはるかに危険だといふわけである。》 

 やむなく彼女はひとりで行動を起こす。西安にある鼠獲り器ーをみんな買占め、仲間のエドガー・スノー夫妻に手紙をやつて、北平(北京)で買へるだけの鼠獲り器を全部送つてもらつた。そしてそれを紅軍に無料で分配した。

 だが彼女の努力も結局無駄に終はつてしまつた。みんなが受け取つた鼠獲り器を市場に売り飛ばしてしまつたからである。

 毛沢東が1958年から始めた大躍進政策の中に、四害駆除運動といふのがあつた。

 伝染病を媒介する鼠、蠅、蚊と、農作物を食ひ荒らすスズメ、これを四害と呼び、中国全土で捕獲作戦を展開したのである。昆虫を食べるスズメを駆除したことから、イナゴなどの害虫が猛烈に繁殖して、農業が破滅的な被害を蒙り、二千万人もの餓死者を出したことはよく知られてゐる。毛沢東の愚かな四害駆除運動は中国人民に地獄をもたらしたのだつた。

 中国では2019年にペスト患者が出て、死亡例も報告されてゐる。中国当局はその時もペストについてのネット検閲を強化して、感染情報を封じ込めた。

 日本では昭和3年(1928年)を最後にペスト患者は絶えてゐるが、中国では近年も毎年のやうにペスト発症例があり、ペストも過去の病気ではないのである。

 武漢コロナウイルスパニックは起こるべくして起きたといふしかない。







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tensei211

Author:tensei211
ちば・てんせい。ジャーナリスト・評論家。皇室問題やフェミニズム問題に取り組む。三島由紀夫研究家。國語問題研究家。


フェミニズム論の著作として、『男と女の戦争―反フェミニズム入門』(展転社)など。フェミニズム関係の共著に『男女平等バカ』(宝島社)、『夫婦別姓大論破』(羊泉社)などがある。

皇室関連の著作としては『天皇を喰ひ物にした侍従長』『天皇と宮内庁の「背信」』など。

執筆には正仮名遣ひ(歴史的仮名遣ひ)を使用、当ブログも正仮名遣ひを用ゐる。

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