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■「日本の歴史と伝統の尊重」を重視する教育から「グローバル教育」へ

 
 自民党の公約から「日本の歴史と伝統の尊重」が消えてしまつたといふ事実は、今後の安倍自民党の方向性を知る上でも結構重要なポイントだと思ふので、もう少し検証してみたい。
 
 自民党の教育公約から「日本の歴史と伝統の尊重」を外した理由としては、次の二つが考へられる。

 ①安倍首相の考へ方が変はつた。
 ②安倍首相の考へ方は変はつてゐないが、保守色を薄めるといふ選挙戦術上の理由。

 ②のケースは、選挙における無党派層取り込み対策だ。「日本の歴史と伝統の尊重」などを持ち出せば、軍備を増強して戦争をできる国にする首相といふタカ派的イメージを増幅させてしまふ。無党派層を取り込むためには、「日本の歴史と伝統の尊重」はマズイと判断したといふことになる。

 ①の場合は、安倍首相が自虐史観派に転向したわけではもちろんないけれど、政治家として「日本の歴史と伝統の尊重」を国民に訴へることに熱意を失つた、教育政策全般に対する関心が低下した、「日本の歴史と伝統の尊重」などといふことはどうでもよくなつた、など色々な理由が考へられる。

 自民党支持層の中には、景気対策もいいけれど、自民党政府には教育をしつかりやつてもらひたいと考へる人々も少なくない。「日本の歴史と伝統の尊重」を公約に盛り込めば、「安倍さんは日本の子供たちのことを考へてくれてゐるんだわ」と保守層を引き付けておく上で一定の効果があることはもちろん安倍首相も承知してゐるはずだ。

 かうした自民党支持層の期待を裏切つてまで、選挙公約から「日本の歴史と伝統の尊重」を敢えて外したというのは、安倍首相の中でよほど大きな変化が起きたとしか思はれない。

 管見によれば、安倍首相の中で起きた大きな変化とは、「愛国心」教育を待望する愚民保守層がアッと驚くやうな変化である。

 安倍首相が目指す教育は「日本の歴史と伝統の尊重」を重視する教育ではもはやない。今、安倍首相が目指してゐるのは「グローバル教育」だ。国境を越えた地球市民意識を涵養するための「グローバル教育」。

 (この項続く)
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プロフィール

tensei211

Author:tensei211
ちば・てんせい。ジャーナリスト、政治評論家。フェミニズム論、天皇論を中心に執筆活動を展開してゐる。

北海道芦別市生まれ。千葉県在住。

フェミニズム論をまとめた著作として、『男と女の戦争―反フェミニズム入門』(展転社)など。フェミニズム関係の共著に『男女平等バカ』(宝島社)、『夫婦別姓大論破』(羊泉社)などがある。

執筆には、正仮名遣ひ(歴史的仮名遣ひ)を用ゐる。

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