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●安倍首相「名ばかり外交」の代償 (1)

 世界中の笑ひ者になるところだつた「地球儀を俯瞰する外交」シーンの演出



 安倍首相は昨年9月にスリランカとバングラデシュを訪問してゐる。

 スリランカ、バングラデシ訪問の半月ほど前、時事通信は《安倍首相外遊、歴代最多へ=来月の南アジア訪問で達成-50カ国目は中国照準》 といふ見出しで、次のやうな記事を配信した。

《安倍晋三首相は9月6日からスリランカとバングラデシュを訪問する方針だ。これを実現すれば第2次政権下で訪れた外国の数は49カ国に上り、歴代首相が一度の在任期間で訪れた数として最多を更新する。懸案の中国訪問は、11月に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議への出席で実現する見通しで、50カ国目の外遊先として照準を合わせている。

 首相は先の中南米歴訪で、就任後の訪問先を計47カ国に積み上げた。日中首脳会談の開催をにらむ11月の訪中を重視しており、周辺は「中国を50カ国目にするため、訪問国をわざわざ、あと2カ国入れろと指示した」と冗談めかして語った。

 積極的な首脳外交を展開する首相は、米欧ロシアなど主要8カ国(G8)と東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の全てを訪れ、アフリカ、南米、豪州にも足を運んだ。未訪問の大陸は南極大陸だけで、まさに「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」を実践している。》


11月には北京でAPEC首脳会議の開催が予定されてゐた。そこで、「中国を50カ国目にするため、訪問国をわざわざ、あと2カ国入れろと指示した」と首相側近が説明したといふのがこの記事の肝。「冗談めかして」と書いてゐるが、中国を50カ国目にするためにあと2カ国入れろと官邸から外務省に指示が飛んだのはおそらく事実だらう。時事通信には、安倍首相とメシを食ふのを自慢にしてゐるオトモダチ記者(解説委員)もゐることだし。

 それにしても、訪問国の数合せのために選ばれたスリランカとバングラデシュこそいい迷惑である。

 この記事よると、安倍首相は「地球儀を俯瞰する外交」を実践してゐるといふ。

 安倍首相の今回の中東訪問では当初、安倍首相の「地球儀を俯瞰する外交」をまさに地でゆく場面がお膳立てされてゐたとされる。

 安倍首相は、ヨルダン川を跨ぐシェイク・フセイン橋を渡つてヨルダンからイスラエルに入り、橋の上から一帯を俯瞰する―安倍首相の中東歴訪ではこんなシーンが準備されてゐたさうな。

 シェイク・フセイン橋は日本のODAによつて建設された橋である。こんな絵になるシーンはない。各国のメディアが映像を世界中に流してくれるだらう。これこそ安倍首相が唱へる「地球儀を俯瞰する外交」の実践だ! と少年官邸団と安倍御用メディアははしやぎまくつてゐた。

 もし安倍首相がシェイク・フセイン橋を渡る儀式が実現して、 安倍首相が「これこそ私が主唱する地球儀を俯瞰する外交の実践です」なんて胸を張つた映像が世界中に流され、その後にイスラム国による湯川・後藤両氏の身代金要求事件が勃発したりしてゐたら、安倍首相は間違ひなく世界中に恥をさらしたはずである。



 (この項続く)

 

 







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プロフィール

tensei211

Author:tensei211
ちば・てんせい。ジャーナリスト、政治評論家。フェミニズム論、天皇論を中心に執筆活動を展開してゐる。

北海道芦別市生まれ。千葉県在住。

フェミニズム論をまとめた著作として、『男と女の戦争―反フェミニズム入門』(展転社)など。フェミニズム関係の共著に『男女平等バカ』(宝島社)、『夫婦別姓大論破』(羊泉社)などがある。

執筆には、正仮名遣ひ(歴史的仮名遣ひ)を用ゐる。

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