■「トランプ大統領」におののく日本(4)


 錬金組織「クリントン財団」の宣伝に協力してゐた安倍首相
 お詫びの意を表明するためにトランプとの会談を大慌てで設定




安倍首相のヒラリー・クリントンへの傾斜ぶりを象徴するのは、二年前にニューヨークでヒラリーと行つた対談だらう。

 安倍首相は平成24年9月24日、ニューヨークのホテルで開催された「クリントン・グローバル・イニシアティブ国際会議」に出席、「女児・女性のための平等」なるイベントでヒラリーと対談した。

 ヒラリーとの対談で安倍首相が話したことはといへば

 《女性問題への取組みについてクリントンさんから激励の手紙をもらひ、私は女性問題への意欲をさらに固くしました》

 《私は日本で「女性が輝く社会」を実現する決意です》

 《女性の進出によつて企業は生産性が向上します》

 《世界各国の女性指導者らを招き、今月東京で開催した国際シンポジウム(女性版ダボス会議)は大きな成果をあげました》

 安倍首相がヒラリーに対して、私は日本で女性の社会進出のためにこんなに頑張つてゐます、と自慢げに語り、ヒラリーも「女性問題に関する安倍総理の強いリーダーシップを高く評価します」と安倍首相を持ち上げてみせる。対談といふより、イベントのお飾りのやうな趣向だつた。

 対談の詳細は、外務省ホームページに掲載されてゐるが、
http://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/hr_ha/page22_001574.html
これをみても、安倍首相とヒラリー・クリントンとの絆が日米同盟問題などではなく、フェミニズム問題だつたことがよく理解できる。

  ところで、安倍首相とヒラリーが対談した「クリントン・グローバル・イニシアティブ国際会議」とは一体どのやうな会議なのか?

  「クリントン・グローバル・イニシアティブ国際会議」(CGI)を主催してゐたのは実はあのクリントン財団なのだ。

  クリントン財団(Clinton Foundation)については今さら説明の要もあるまい。

  世界の貧困、環境、紛争、女性、マイノリティの救済問題等に取組むといふチャリティ組織を装ひつつ、世界中に金づるを求める錬金組織、これがクリントン財団の正体。

 財団への献金者には世界中の首脳などを紹介し、その国のビッグプロジェクトを受注できるやう取り計らう。こんな手口で、巨額の献金を集めてきたのがクリントン財団なのだ。

  クリントン財団は近年はヒラリーの大統領選挙に向けた対策本部の様相を呈してゐたが、米大統領中にも新たな疑惑が次々に浮上し、アメリカではクリントン財団はチャリティ詐欺組織といふ評価が定着してゐる。

 「クリントン・グローバル・イニシアティブ国際会議」は、クリントン財団の表の顔であるチャリティを宣伝するために毎年開催してきたイベントで、各国首脳らを招いては、クリントン財団の表の顔の宣伝に利用してきた。

 つまり、安倍首相もクリントン財団の宣伝に一役買はされたといふわけだ。

 トランプは大統領選挙中、「クリントン財団は腐敗の温床だ。私が大統領になつたら私用メールとクリントン財団の不正を暴く特別検察官を任命する」と連日クリントン財団問題に猛攻撃を加へた。

 トランプ陣営が大統領選キャンペーンの一環として作成したビデオ「Clinton Cash」には、クリントン財団の錬金術が生々しく描かれ、民主党支持層にも巨大な衝撃を与へたとされる。
https://www.clintonfoundation.org/clinton-global-initiative/meetings/annual-meetings/2014

 腐敗の温床としの正体が暴露される中、クリントン財団は8月、「クリントン・グローバル・イニシアティブ国際会議」(CGI) を今年限りで取りやめると発表した。

 安倍首相がトランプ次期大統領との会談を急いだのは、ほかでもない、大統領選挙中にヒラリーとだけ会談したことに加へ、CGIに参加してクリントン財団の宣伝に協力までしたことに、一刻も早くお詫びの意を示さなければならないといふ事情があつたのである。

 (この項続く)










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プロフィール

tensei211

Author:tensei211
ちば・てんせい。ジャーナリスト、政治評論家。フェミニズム論、天皇論を中心に執筆活動を展開してゐる。

北海道芦別市生まれ。千葉県在住。

フェミニズム論をまとめた著作として、『男と女の戦争―反フェミニズム入門』(展転社)など。フェミニズム関係の共著に『男女平等バカ』(宝島社)、『夫婦別姓大論破』(羊泉社)などがある。

執筆には、正仮名遣ひ(歴史的仮名遣ひ)を用ゐる。

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