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■報告書から抹殺された「少子化社会白書」資料
 皇室典範有識者会議によるフェミニズムの痕跡隠し


 皇室典範有識者会議がホームページに掲載してゐる報告書から抹殺したもうひとつの資料がある。

 下に掲載したのが、その資料である。 

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 《少子化(出生率低下)の原因とその要因》と題するこの資料は、平成16年版の「少子化社会白書」に掲載されてゐるフローチャートだ。

 このフローチャートは平成17年7月26日に開催された皇室典範有識者会議の第10回会議に提出された資料で、当時の皇室典範有識者会議ホームページに掲載されたものを、やはり私がダウンロードしてパソコンに保存しておいたものだ。

 ところが、この資料、現在の皇室典範有識者会議のホームページの報告書資料集からは削除されてゐるのだ。なぜだらう?
 
 「少子化社会白書」は、平成15年に成立した「少子化社会対策基本法」第9条に規定された「少子化の状況及び少子化に対処するために講じた施策の概況に関する報告書」の別名で、政府が毎年国会に提出することが義務づけられてゐる。平成16年版の「少子化社会白書」は同法にもとづいて作成された第1回目の「少子化社会白書」で、作成者は内閣府。

 「少子化社会対策基本法」は「結婚や出産は女性の自己決定権に基づく」といふ思想に立脚して制定された、「男女共同参画社会基本法」と並ぶフェミニズム立法である。だから「少子化社会白書」は、男女共同参画社会白書と並ぶフェミニズム社会白書と位置づけることができる。

《少子化(出生率低下)の原因とその要因》と題するこのフローチャートは、「少子化社会白書」の基本的な考へ方を図式化したものである。

 少子化の原因・・・・「未婚化の進展」」
           「晩婚化の進展」
           「夫婦の出生力の低下」

 その要因・・・・ 「女性の就率の高まり」
          「できちゃった婚」
          「同棲」
          「育児の孤立」
          「育児への不安」
          「育児・教育コストの負担増」
          「仕事と子育ての両立の負担感」
          「妻の精神的・身体的負担の増大」
          「出産・子育ての機会費用の増大」 
                       等等
 
 皇位継承を検討しようといふ会議に、「できちゃった婚」だの「同棲」だの風俗用語が登場する資料を使はうといふ感覚。フーゾク検討会的なフェミニストのノリで、皇位継承問題を俎上に載せたのが、皇室典範有識者会議報告書といつていい。

《近年、我が国社会では急速に少子化が進んでおり、現行典範が制定された昭和20年代前半には4を超えていた合計特殊出生率(一人の女性が、一生の間に産む子供の数)が、平成16年には1.29まで低下している。》

《しかし、社会の少子化の大きな要因の一つとされている晩婚化は、女性の高学歴化、就業率の上昇や結婚観の変化等を背景とするものであり、一般社会から配偶者を迎えるとするならば、社会の出生動向は皇室とも無関係ではあり得ない。》

《また、女性の社会進出も進み、性別による固定的な役割分担意識が弱まる傾向にあることは各種の世論調査等の示すとおりである。》

《最近の各種世論調査で、多数の国民が女性天皇を支持する結果となっていることの背景には、このような国民の意識や制度の変化も存在すると考えられる。》

《皇位が男系で継承されてきた歴史等を背景として、天皇は当然に男性であるとの観念が国民の間に存在してきたことは事実であろう。それは、男子による家督の継承を重んじた明治の民法の制度や一般社会における家の観念、社会における男性の優位の観念とも結び付いていたと思われる。しかし、他面、現行典範が制定された昭和22年以降、我が国では、家族観や社会における男女の役割分担などをめぐって、国民の意識や制度に様々な変化が生じてきていることも考慮する必要がある。 》

 これらの文章を読むと、皇室典範有識者会議報告書=男女共同参画社会白書=少子化社会白書であることが歴然としてゐる。
 
 有識者会議はなぜ「少子化社会白書」のフローチャートをホームページから削除したのか?

 かれらは「少子化」を報告書の機軸に据へて、報告書から男系男子継承を排除することに成功した。そして、報告書ができあがつた後は、フェミニズムの痕跡を消すことに専念し、証拠のひとつにほかならない「少子化社会白書」資料の抹殺に及んだといふ次第なのである。
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プロフィール

tensei211

Author:tensei211
ちば・てんせい。ジャーナリスト、政治評論家。フェミニズム論、天皇論を中心に執筆活動を展開してゐる。

北海道芦別市生まれ。千葉県在住。

フェミニズム論をまとめた著作として、『男と女の戦争―反フェミニズム入門』(展転社)など。フェミニズム関係の共著に『男女平等バカ』(宝島社)、『夫婦別姓大論破』(羊泉社)などがある。

執筆には、正仮名遣ひ(歴史的仮名遣ひ)を用ゐる。

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