◆目標は「婚外子」規定撤廃と夫婦別姓導入
 法務省とフェミニズム勢力の四十年来の共闘


 自民党の「ボクちゃん」たち(これ、上野千鶴子オバハンの口マネね)は夢にも知らないと思ふけれど、非嫡出子(婚外子)の相続分を嫡出子の半分とする民法九百条の規定を削除することは、法務省の四十年来の悲願だつたのだよ。

 法制審議会に民法部会身分法小委員といふのがあつて、これが「相続に関する民法改正要綱試案」を発表し、このなかに非嫡出子と嫡出子の相続分同等化が盛り込まれた。昭和五十四年のことだ。

 法制審議会は法務省の隠れ蓑みたいな組織で、この時の要綱試案なるものを書いたのも法務省の役人である。

 ウーマンリブに毒された法務省の役人たちが満を持して発表した民法改正要綱試案だつたけれど、非嫡出子の相続規定改変は、自民党の反対によつてあへなく葬り去られてしまつた。翌年発表された民法改正要綱の答申から、非嫡出子相続規定撤廃は外されたのだ。

 思へば、この頃の自民党はまともだつた。
 
 一方、このころから、ウーマンリブの残党たちが「婚外子」規定撤廃闘争と夫婦別姓闘争を全国で繰り広げ始める。

 「婚外子」規定撤廃と夫婦別姓導入といふ目標において、法務省の役人とウーマンリブの残党たちは完全に一致してゐたといつてよい。

  ただ違ふのは、法務省の役人たち(裁判官を含む)は思ふやうに「民法改正」ができないので、立場上しぶしぶ現行法にしたがはざるをえなかつたのに対し、ウーマンリブの残党たちは公然と現行法を無視してきたといふことだけである。

 法務省の役人たちとフェミニズム勢力は民法「改悪」に向けてこの四十年間共闘してきた。そして両者の四十年に及ぶ共闘が漸く実つたのが今回の平成の民法大改悪である―この構図がみえない人には、この問題は理解できないと思ふ。


 夫婦別姓の策源地が法務省であるとは、『夫婦別姓大論破』(洋泉社)の拙稿でもさんざん指摘してきたことなのに、事態は一向に改善されず、法務省はいまでも夫婦別姓と「婚外子」規定廃止運動の策源地であり続けてゐる。

 こんな話、いくらしても自民党の「ボクちゃん」たちには馬の耳に念仏かな?


 

 

 
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プロフィール

tensei211

Author:tensei211
ちば・てんせい。ジャーナリスト、政治評論家。フェミニズム論、天皇論を中心に執筆活動を展開してゐる。

北海道芦別市生まれ。千葉県在住。

フェミニズム論をまとめた著作として、『男と女の戦争―反フェミニズム入門』(展転社)など。フェミニズム関係の共著に『男女平等バカ』(宝島社)、『夫婦別姓大論破』(羊泉社)などがある。

執筆には、正仮名遣ひ(歴史的仮名遣ひ)を用ゐる。

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